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  1. 茨城県議会 2000-03-14
    平成12年文教治安常任委員会  本文 開催日: 2000-03-14


    取得元: 茨城県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 午前10時32分開議 ◯飯野委員長 ただいまから文教治安委員会を開会いたします。  本日の委員会記録署名委員を指名いたします。  柴沼委員と赤羽委員にお願いいたします。        ─────────────────────────── 2 ◯飯野委員長 初めに,川俣教育長から報告がありますので,川俣教育長お願いいたします。 3 ◯川俣教育長 御報告させていただきます。  きのう行われました県立高校合格者発表の誤りについてでございます。境西高等学校におきまして,合格者発表の際,3カ所に掲示したうちの1カ所で受験者全員の番号を合格者として掲示してしまい,その結果,短い時間ではございましたけれども,不合格者である3名の方を誤って合格者として発表した結果となってしまいました。  合格発表という入試の一番重要な大切なときの誤りは,あってはならないということでございまして,受験生とその保護者の方には,その心情を考えますとまことに申しわけなく,きのうも入試の際の手違いにつきましておわびを申しましたところでございますが,また続けて起こったということで,私以下,教育委員会としても大変申しわけなく思っております。  今後,このようなことのないよう学力検査に関する事務処理の再確認を行い,全校長に万全な管理を徹底するよう厳重に注意,指導を行いますとともに,関係者については,昨日申し上げました件も含めて厳正な措置をとる所存でございます。  以上でございます。        ─────────────────────────── 4 ◯飯野委員長 これより議事に入り,教育庁関係の審査を行います。  第1号議案中教育庁関係,第30号議案,第69号議案ないし第73号議案,第78号議案中教育庁関係,第 102号議案,第 109号議案,第 110号議案及び第 114号議案中教育庁関係を一括して議題といたし,直ちに質疑を行います。  質疑がありましたら,お願いいたします。  荒井委員。 5 ◯荒井委員 きのうに引き続き,川俣教育長から,おわびと申しましょうか,そういう釈明がございまして,大変残念だと思います。  警察本部でも申し上げたのですけれども,神奈川県警に続く新潟県警の不祥事等々, 300万県民は本県の警察はそうでないことを念じておるから,そのつもりでやってくれという叱咤激励をさせていただきましたけれども,誤りというのはどこにもありますから,私は決して追及しようと思って発言をしているわけではないのです。何万人という教職員がいるのですから,自分自身を振り返っても,何かど忘れする場合もあります。  ただ,15の春,高校の入学を目指す中学3年生にとっては,一生一代のことなんですよね。人生50年から80年台に伸びましたけれども,その中で,一つの区切りなんですよね。ですから,きちんとやっていただきたいと。  きのう教育長が釈明されたのは,昨年の問題を出題してしまった学校が1校,それから問題の誤りを訂正しないでそのまま試験問題を配ってしまったというのが4校だということで,それはわかりました。きのうは,県西の方の高校で,3名の方に,実は合格していないけれども合格発表してしまったと。内示ならいざ知らず,公表ですからね。たとえ5分間でも10分間でも公表なのです。高校野球の審判ならば,アンパイアがセーフをアウトにしても,アウトをセーフにしても,ジャッジは変わらないんですよね。それだけアンパイアの権威というものがあるわけです。
     今も教育長からお話がございましたが,私は追及しようと思って言っているわけではないのですが,二度とこういう過ちを繰り返さなように,15の春を悲しませないように,ぜひしてほしいということをまずお願いします。  高校入試の問題が出ましたから,それに関連して,地元のことで恐縮ですけれども,少し問題提起やら,教育長の考え方やらを拝聴したいと思うのですけれども,私しばしば申し上げていることですが,私の住むところは茨城県の一番東南端で,鹿島開発が始まる前は,茨城県の一番後進地帯と言われたわけです。世紀の大事業と言われる鹿島開発を県と鹿島3町でスクラム組んで展開してから,今日の姿があるわけですけれども,かつて私の町は,人口2万 5,000人でした。今,3万 9,000人になりました。隣の神栖と鹿島は1万 5,000人ずつだったのですが,神栖は4万 7,000人になりました。鹿嶋市は,大野村を合併して6万 2,000人になって,私は,鹿嶋市はさておいて,神栖と波崎について申し上げたいのですけれども,人口8万 7,000人の町で県立高校は3つつくってもらっております。昭和39年に波崎高校,昭和46年に神栖高校,それから昭和61年に波崎柳川高校をつくっていただきました。  波崎柳川高校,波崎で2校目の高校をなぜつくっていただいたかといいますと,4大を目指す過程では,どうしても進学校を目指すと。対岸の市立銚子高校,これは私の母校ですけれども,大半がそこを目指すと。父母負担も容易でないということで,地元でも進学できる高等学校をつくってほしいということで,昭和61年につくっていただいた経緯があるのです。  振り返ってみまして,昭和60年に県立高校3校開校させまして,都合 105校で県立高校は打ち切りだということであったのですけれども,昭和61年と62年各3校ずつつくっていただいて,現在 111校と。そういう最後の船に乗せてもらった学校が,私も後援会長で関係しております波崎柳川高校なのです。  この間の委員会で申し上げたのですけれども, 500点満点で 350点といいますと, 100点満点で70点ですよね。 100点満点で換算して65点から70点以上,それは市立銚子へ行けと。それから,45点から65点,70点くらいは波崎柳川高校へ行けと,次は神栖や波崎へ行けと,こういうしきたりになっているんですよね,こういう考え方は打破しなきゃならないことなのですけれども。  それで,私のところも,今,県下初の体育コースをつくってもらいましたから,野球にサッカーに一生懸命やっておりまして,間もなく県教育庁に御恩返しができるのではないかと,私もひそかにそういう思いを抱いているのですけれども,勉強の方も負けるなと。開校15年目をことし迎えるのですが,私調べてきましたら,延べ人員ですが,4大が 114名,短大が33名受かっております。これは延べ人員ですから,実人員は70名ぐらいのようですけれども,専門学校は49名と,これは卒業式の当日です。そういう格好で,市立銚子へ行った子供たちが浪人するのに,その下のクラスが来た波崎柳川が4大をクリアすると。しかも,ことしはまだ国立2人のようですけれども,数人ぐらいは国立が受かっています。そういうことを,私は,神栖町や波崎町,両町の教育委員会に声を大にして申し上げているんです。  歌の文句に,昔の名前で出ていますというのがありますけれども,親の見えというか,子供の見えで千葉県へ行っちゃうんです。私の母校ですけれども,市立銚子というのはマンモス学校なんですよ。10学級です。茨城県にはないですね。名門日立一高が,今春から9から8になって,9学級残るのが水戸一高と土浦一高と土浦二高だけになるはずです。対岸の銚子市は,かつて10万以上人口あったが今は8万人切れる。そこに高等学校5校あるんです。市立銚子高校,財政的に厳しい銚子市が高校を2つ持つのは無理であると,銚子市長にしてもだれにしても私の後輩ですから遠慮なく物を申すのですけれども,10クラスの市立銚子高校があって,そのほか6クラスの銚子西高校があるのです。ですから,千葉県と茨城県の隣接県協定,普通科の場合15%を超えないこと,こんなものはとうの昔にほごにされちゃっているんです。私は毎年声を大にして叫んでいますけれども,国際間の条約だって,一方の当事国がその条約を守らなかったら,その条約は破棄されるべきものでしょう。  ちなみに,ことしの波崎と神栖──中学校各4校ずつあります──の8校から千葉県銚子市への入学者を申し上げます。市立銚子高校が,普通科85名,工業科8名で93名, 400名定員の中で93名,我が波崎,神栖側から行っています。銚子西が,これは6クラスですけれども26名,銚子商業も,6クラスですけれども28名,それから女学校で銚子高校というのが6名,銚子水産が8名,トータルして,千葉県銚子側にお世話になっているのが,神栖,波崎両町で今度の入学試験でお世話になるのが 161名です。  そこで,波崎高校波崎柳川神栖高校へ千葉県側から何人受け入れたかというのを全部調べました。波崎高校は,機械,電気,情報技術がありますから,普通科が5名で,そういう機械,電気,情報は銚子市にございませんから波崎へ来ますけれども,それが40名で,45名。私の関係しているのは波崎柳川ですが,普通科が2名,体育コースが5名,神栖高校が普通科5名,合わせて57名です。こちら側がお世話になるのが 161名。  そこで,私も自分の母校を何か糾弾するような格好になりますけれども,普通科85名というのは,パーセンテージに直すと定員の24%なんですよね。本県の神栖と波崎から行っている,ことし入学した子供らは普通科85名ですから,15%協定ならば,8クラス, 320の15%ですから,幾らになる,48ですか,48名しか行けないのが85名もとっちゃっている。こういうことをよく……私も地元の立場で,2つの町の教育委員会にも,ゆうべも神栖の教育長なんかと一緒でしたから,神栖町の教育長,助役をつかえまてよく話をしましたけれども,鉾田にある鹿行教育事務所は,私どもの要請を受けて,8つの中学校には大分指導はしてくださったようですけれども,こういうものを変えていかないと……。  波崎高校神栖高校は大体ですけれども,私のところの波崎柳川は,レベルを落とせば幾らでもとれるし,満杯になるし,オーバーするというのです。落としてしまうと,私も現場をよく見ていますけれども,ついていけないんですよね。ついていけない子供たちというのは,いかに担任の先生が,あるいは生徒指導部が指導しても,ずっこけていっちゃうんですよね。だから,若い先生方が,そんなにまで落としてはとれないということです。  私,きのうの発表見てびっくりしたのですが,体育コースが14名足りなかったのに,もう2名落としたと。それから,普通科が13名足りなかったのに,きのうは19名落としたそうです。合わせて,48名再募集だそうです。  だから,市立銚子が15%を守って,あと何十人か進学したい子供が波崎柳川へ来れば,ちょうどおっつくんですよね。銚子側はアヒルの卵でかえす気はありませんから,幾ら皆さんが千葉県の教育委員会を通じて言っても,アヒルの卵という例え知っていますか。アヒルは卵かえしませんから,アヒルの卵でかえす気ないんですよ,銚子市側は。  私,波崎と銚子では,時たま,銚子の市長も後輩だし,市立銚子の後援会長等々も元市長でみんな私の後輩ですから遠慮会釈のない言い方をするのですけれども,やはり2校を開校しちゃっているから,維持していかなきゃならないから,なりふり構わずなんですよ。  私は,この前の委員会で,生徒数が減っちゃって鹿島灘みたいに学級減をされた,生徒がいるのに学級減をせねばならないというのは論理の矛盾だということを,この前申し上げたのですけれども,これは教育庁の幹部も肝に銘じておいていただいて,そういう指導をしてもらわないと困るわけです。地元だって幾らでも進学できるのですから,親の見栄だとかそういうもの,特に中学校の校長だとか進路指導,進学指導の皆さんには,肝に銘じて取り組んでもらわないと,アンバランスが,矛盾がますます拡大していきますから,そのことを私はお願いしておきたいと思います。  教育長発言を受けて,高校入試の問題がございましたから,高校入試にかかわるお話をさせてもらいました。  それと,これは教職員かばうわけではないですけれども,ミスはミスだけれども,平成9年度までは,入試を手伝わせた場合には,入試手当というもの,私が聞いているのは 4,500円か何か,入試をやる高校教師にはそういうものが支給されておったという話を聞いております。確かに,ある意味では学校の教科の仕事ではなくて,県教育委員会の仕事のお手伝いだと,こういう解釈がいいか悪いかわからないですよ。そういう意味合いからか,平成9年までは,たしか 4,500円かの入試手当が出ていたと。  確かに,精神的に疲れるそうですよ。それはそうですよね,私が冒頭言ったように15の春を悲しませるなと,その採点の仕方一つで,もしも誤ったら合否が逆転するようなことになってはとんでもないことですから,慎重な上にも慎重に採点をすると。確かに疲れるそうです,現場の教師は。そういうための手当が,平成9年度までは支給されたと。ところが,そういう点もないと。いろいろそういうことも考えてやらないと,ミスはミスですけれども,やはり思いをいたしてやらないと,上で考えていることと下で考えていることは必ずしも一致しませんから。  この間も警察の委員会で言ってやりました。茨城県に坂本九という歌手がいたと,今は亡くなったけれども。その歌は,上を向いて歩こうだけれども,本部長は下を向いて歩いてくれと。それで,部課長ももっと本部長に物を言ってくれと,風通しをよくしてくれという話をしましたけれども,そういう点もよく加味されて,15の春を悲しませないように,二度と過ちを繰り返してもらわないようにお願いもし,かつまた地元の問題で恐縮ですけれども,私が申し上げたことはちゃんと調べてきた確実なデータですから,そういうことで,今後,一番県の東南地区になりますか,私ども鹿島以南の進学については特段の御配慮をいただきたい。こういうことを冒頭委員長の許可もあって発言させていただきまして,私の質問を終わります。 6 ◯飯野委員長 ほかに質疑ございませんか。  半村委員。 7 ◯半村委員 3つほど質問したいと思います。  今,教育長,また稲葉高校教育課長の方からも話があったようでございますが,境西高は私の地元で,入学式は境高校へ行って,卒業式は西高に行くということでやっております。西高に行って,先日卒業式あったものですから,こういう話をさせてもらいました。   111校の高校のうちで,女性の校長先生境西高校校長先生がただ一人だと。境西高に赴任をして,女性の立場で,優しさと厳しさを持って,生徒や父兄の皆さんの御支援をいただいてすばらしい学校にしてくれと,このようにあいさつをしました。きょうの新聞にはこういう状況でありますが,二度とこういうことのないように,西高の校長さんも3月いっぱいで定年だということでありますけれども,二度とこういうことがないように,教育長にもお願いをしたいと思っております。  そこで,きょうの新聞に2次募集が載っておりました。50校で 1,419人が2次募集だということであります。特にひどいというか,人数の多いのが,明野高校であります。 120人の募集で,39人が試験を受けて,18人が合格して,あとは不合格だということになりますと,2次募集するのが 102人だということであります。そうすると,1次募集で39人が受験して18人しか受かりませんから,果たして今度の2次募集で何人来るのかなと,こういう状況になります。  例えば岩井西が75人,三和高校が86人,猿島高校が51人と,県西に非常に多くなっております。この辺の状況はどうなっているのか,ちょっとお聞きしたいと思います。 8 ◯稲葉高校教育課長 昨日13日合格者を発表いたしまして,募集定員に満たない学校についてはすべて2次募集ということで,2次募集の該当校についても同時に発表をいたしたところでございます。  この2次募集を実施する学校につきましては,該当校以外にもすべて公表しておりまして,御指摘のように明野高校 102人,三和高校86人と,幾つか御指摘ありましたような大きな人数でございます。特に三けたの2次募集をするような状況というのは,最近ない状況でございまして,これが明野高校ということでございます。  明野高校につきましては,ここ4年間に学級減を5から4,4から3ということで,生徒の志願状況,欠員の状況等を勘案しながら,県全体での生徒の減少傾向に合わせまして学級減をする中で,明野高校についてもこのような学級減をしてきているところでございます。そのほかにも,この12年度から,先ほど荒井委員の方から御指摘ありましたような日立一高の9から8とか,全県で9校9クラスの学級減をした中で,明野高校もその該当であったと。  4クラスを3クラスにすることによって,定員割れはできるだけ抑えられるということで進めてきておりますけれども,現実問題として,明野町の明野中学校を中心とした地元の中学校からの希望者がそれほど多くないという中で,こういう定員割れをしていると。私立高等学校の存在,それから交通事情等を含め,中学生から見ますと学校を選ぶということで,必ずしも地元に残るばかりとは限らない中で,県西地区が大きな数字になっていると,これが現状でございます。 9 ◯半村委員 課長,例えば明野高校で,39人受けて18人ですから,半分も受からないという状況でありますが,この辺は,試験ですから,足切りでこの下はだめだということだろうと思うのですが,こういう不合格になった方が,また2次募集で受けるかもしれないですけれども,恐らくまた無理だろうという判断が一つと,当日は体調が悪かったと,今度は体調がよかったので試験受かるとか,こういうこともあろうと思いますが,例えば明野でも1学級減った,それから三和でも1学級減りましたね。少なくなったにもかかわらず,三和でも86人も少ないと。  こういう状況になりますと,来年は,例えば2学級というわけにはいかないと思いますけれども,見通しの甘さというか,地元の中学校の生徒が地元の三和高校へ行かないとかという状況があると思いますし,交通の便が悪いといっても,自転車で通ったりしていますから,その辺の問題もあろうかと思いますけれども,特に県西がひどいなと思っているものですから,その辺,交通の便が悪いのが一つの原因なのかどうかわかりませんけれども,その辺はどうですかね。 10 ◯稲葉高校教育課長 ただいま私の答弁の中で,交通事情が悪いということよりも,むしろ交通が,例えば明野の場合にはあっちこっち行けると,主にバスですけれども。そういう中で,必ずしも地元だけに集中するようなことがないと。県西それぞれそういう状況だと思います。  先ほどお話になりました鹿行地区の場合,例えば波崎あるいは神栖から,鉾田とかそれよりも北の方に出てくるのはかなり時間的にも大変ですけれども,県西,県南は,必ずしも鉄道ではございませんが,バス等での通学範囲が非常に広いという中で,生徒が選べる学校数が非常に多くなっている中で,どうしても残ってしまうといった現状,そういう意味で申し上げたつもりでございます。  それから,明野高校は,応募者が30数名あったにもかかわらず18名ということですけれども,高等学校入学者選抜の判定は,学校長──学校長個人ではありませんけれども──の責任で,学校全体で判定会議を持って決定しているわけでございますが,基準になるものは,やはり学力検査と調査書の点数を用いると。そして,判断の際に,県の方で指定しているのは,各学校の教育を受けるに足るという判断をいかにするかというところで,30人のうち,定員内にもかかわらず不合格にせざるを得ないという状況が生じたと,そういうふうに考えております。  そういう状況が生じている学校はほかにも幾つかございますが,明野高校の30名に対する18名というのは,そういう状況であったという報告を受けております。 11 ◯半村委員 例えば明野高校ばかりでなくて,例えば18人しかいなくて,2次募集してもいないという場合には,1クラスにも満たないと。そうすると,30人学級なんて今いろいろやっていますが,18人で学級しなくちゃならないという状況でありますが,その辺はどうなのですか。 12 ◯稲葉高校教育課長 特に明野高校につきましては,実際に学級減をしている中で,毎年生徒の集まりぐあいが少ないということで,果たして3学級校,2学級校が成り立つのだろうかというのが顕著に見える状況なのは事実であります。  ただ,県全体として生徒が非常に減少してきている中で,既に御報告申し上げたと思いますけれども,高等学校審議会の中で,今後の本県の高等学校のあり方につきまして,その規模あるいは数の面について,それから学科改編等の質の面について審議をしていただいた中で,将来的には統廃合を含めた再編成を検討する必要があるのではないかという提言を受けておりまして,既に2月8日に1次と2次答申の結果が出たところでございます。  これを受けまして,県全体 111校について総ざらいして検討する中で,もちろん明野高校に限らず,全校含めて検討していくということで,こういう状況のために来春はどうかというのを,即ここで回答するような状況ではございません。御理解願いたいと思います。 13 ◯半村委員 今,課長から話を聞いて内容はわかりました。ただ,今,21世紀に向かって,地方分権で市町村も合併だと,こういう時期でもありますので,例えば三和で86人,猿島で51人とかという状況もありますから,2次募集の最終的なものを見ないとわかりませんけれども,これではまた来年1学級減るのかなということも懸念されますので,十二分に検討していただいて,子供さんが伸び伸びと高校生活ができるような体制づくりをぜひやってほしいと思っております。  西高についても,2次募集であと7人ということでありますので,そういう状況も踏まえて,2次募集の人数の多いところについて一度指摘をしたかったということであります。  もう一つ,学校の管理職の方の異動とか教職員の異動があります。一遍に校長と教頭がやめるとか,異動するということは,余りやらないのがいいのかなと私は判断をしますが,例えば境高校なんかは,今度,校長も教頭も一緒にやめるんだという話を聞いて,父兄から,どっちか残らなくちゃ困るべよという話もされました。その辺はどうなのでしょうか。 14 ◯稲葉高校教育課長 委員御指摘のように,学校の主な三役と私たちが認識しておりますのは,校長,教頭,事務長ということで,まさしく3人が同時に,たとえ退職に限らず異動等も含めてかわるということについては,我々が異動を行う際の注意事項の一つとして実施しているところでございますが,年によって,退職校長が非常に多い,あるいは退職教頭が非常に多い場合に,あいたところにぽつっと新人の校長や教頭を配置するということが非常に難しい場合もございまして,どうしても幾つかの異動を行わなきゃならないという中で,やむを得ず2人,極端にいえば3人の場合もございますが,かえざるを得ないような状況もございます。  ただ,ただいま申し上げましたように,できるだけそういう状況が生じないように,校長と教頭の年齢差を意識して配置するとか,あるいはその学校の勤務年数について数年先を見込んで調整していくとか,そういうことについては,今後も十分に配慮して,そういうことはできるだけないような努力をしていきたいと思っております。  なお,勝手ながら,先ほど荒井委員,それからただいま半村委員の方から,境西高の入試のミスにつきまして,特に質問ではないということでお話がございましたけれども,教育長の御挨拶にもありましたように,今回,今年度,学校現場のミスがこれで都合4つということで,大変県民,保護者,第1番目には生徒に対して,不安感,不信感を生じさせてしまった点については,担当課として非常に遺憾の意を強くしておりまして,当面あさって校長会がありますけれども,その校長会の席上で厳重に注意するとともに,入試制度につきましては,教育長のお話にもありましたように,システム化できるような入試制度の事務処理について,今まで口頭で指示,文書で指示していたものを,いかに正確に継続的にチェックしていくかということについても,早速その見直しといいますか,検討に入りたいと考えております。どうも申しわけございませんでした。 15 ◯半村委員 今,課長の方から,異動についてもそういう配慮をしながらやっていきたいということでありますので,地元の父兄からもそういう話があったものですから,一緒にやめちゃったら困るべよなという話があったものですから,ぜひともそういう配慮をしていただいて,校長,教頭,あるいは事務長が同じにならないような異動の方法を考えてほしいと。  あしたあさって校長会があるんだということでありますが,ことしは2000年であります。4つのミスがあったということでありますが,これは2000年で終わりにして,来年は21世紀でありますから,稲葉高校教育課長にももう1年課長で頑張っていただいて,各学校の校長に指導してもらって,そのことが私はいいであろうと思いますので,どうぞひとつ気落ちしないで頑張ってほしい,このことを課長にお願い申し上げまして,質問を終わります。 16 ◯飯野委員長 柴沼委員。 17 ◯柴沼委員 今,2人の委員から入試制度の質問ありましたけれども,高校入試制度の検討委員会が報告書を出しているということで,きのうの説明にもありましたが,教育庁としましては,その報告書を見てどのようにこれから検討されるのか,そこら辺を教えていただきたいと思います。 18 ◯稲葉高校教育課長 委員のお話のように,去る2月29日に,検討委員会,これは10月の頭から都合7回会議を開催していただいた検討委員会ですけれども,2月21日に第7回目を終了いたしまして,ほぼまとめ案がそこで完成しまして,29日に教育長の方に委員長の方から提出されたところでございます。  これはあくまでも検討委員会,いわゆる俗に言う入試制度の見直しと申しますか,入学者選抜制度の検討委員会という名称ですけれども,具体的には入試制度の見直しということで,現行制度に対してどうかという,より具体的な意見の交換の上で,現制度についてこういう改善を加えたらいいのではないかという提言をいただいたところです。  教育委員会といたしましては,この提言を具現化した制度をできるだけ早く制定しまして,来年の春,すなわち平成13年度の入試から改定された入試制度で実施したいと,そういう考えでおります。 19 ◯柴沼委員 その中に,合格者の決め方も変えていくという報告があったと思うのですけれども,詳しく教えていただければと思います。 20 ◯稲葉高校教育課長 現在の入学者選抜制度の方から入ってまいりますけれども,現在の入学者選抜制度は,平成6年度の入試から実施されて,今回で7回目になります。この現行の制度といいますのは,学力検査の得点と,中学校から提出された調査書を点数化して,その両方の点数の合計点で,細かいことはありますけれども,選抜していくという手法です。これは,学力検査の得点と調査書の点数をどういう重みづけで見るかというのは三通りありまして,各学校がそれを選択しておりますが,いずれにしろ,学力検査と調査書,両方の点数で基準を決めていくという手法です。  それに対して,今回の検討委員会の報告の中で提言されている手法は,一つの学校において,学力検査と調査書,中でも調査書の中の評定の部分というのが強調されておりますが,それぞれ全生徒について学力検査の得点順に並べる,調査書も調査書の評価の高いところから並べて,そしてその学校の募集定員の80%前後に入る生徒をそれぞれマークすると。両方ともマークされた生徒,学検は高いけれども調査書が低いという場合もありますけれども,それぞれどっちもマークされた生徒は基本的原則として合格にすると,これは学力検査と調査書両方ということになります。そうやって原則として合格した残りの部分,募集定員の残りの部分については,例えば残りが約20数%分, 100人とすればあと20数人分が合格できるというときに,残った受験生の中から,例えば調査書だけで判断するのは半分とりますよと。学検点が非常に点数が低いという生徒でも,調査書であとの残った半分はとったらいかがですかと。そして,残った半分は,今度は学検点で判断したらいかがですかということで,一つの学校で,学力検査,調査書両方のパターン,それから学力検査のみというか,重視のパターン,それから調査書重視のパターンと,3つのパターンが一つの学校に入ってくると,そういうことが報告書の中で提言されていると,そこが現行の制度と違う部分と考えております。 21 ◯柴沼委員 それは,今までどおり校長先生の判断というか,教育庁での基準に従った校長先生の判断ということになっていくのでしょうか,その決め方は。 22 ◯稲葉高校教育課長 各学校でそういう三通りのものを必ず含めなさいということは,具現化策を学校にどう指示するかという細部については,まだ検討はそこまで終着しておりませんけれども,従来,今回の入試制度についても,前回の昭和43年から26年続いた入試制度についても,基本的な部分は,県の方から,全校でこれを基準にしなさいと,ただその中でこの項目については学校がこういう割合の中で動いていいですよと,それは学校で判断しなさいと,そういう言い方になるのではないかと考えております。 23 ◯柴沼委員 入試もそういうふうにして改善していくというお話でありますけれども,根本的な高等学校のあり方について,県の高等学校審議会が第2次答申を出されたということで,その中で新しいタイプの高校をふやしていくんだということがあります。現在も,国の考え等もありまして,モデル的に我が県でも実施していると思うのですけれども,そこに入学した生徒,それから中学生などの現在の反響について,ちょっと聞かせてください。 24 ◯稲葉高校教育課長 委員御指摘のニュータイプの学校というものにつきましては,答申書の中では,全日制の単位制高等学校と総合学科を設置した高等学校,それから将来的な中高一貫と,この3つが具体的に新しいタイプの学校として挙げられております。  それぞれについて申し上げますが,特に中高一貫校につきましては,実際に本県においては,実験的なものは平成10年度と11年度に推進校として委嘱して研究をしてもらった学校ございますが,制度的に中高一貫校として設置しているものは,まだないという状況です。  それから,全日制の単位制高等学校と総合学科の設置校につきましては,ことしの入試でそれぞれの学校が第3学年がそろうと。すなわち10年の春から全日制の単位制高校については県南の牛久栄進高校に導入して,かなり志願者が多く,単位制になってからの実績につきましては,主に卒業後の進路状況ということになるかと思いますが,まだ卒業生が出ておりませんので数字的には出てきておりませんが,学校の中では多くの生徒が特色ある科目選択を実施しているということで,設置の意義が高いと考えております。  また,総合学科を導入した八千代高校ですけれども,前は総合選択制という形をとっていた学校で,総合学科を導入して,八千代町だけでなく,周辺の県西地区の各市町村から遠距離の中でも通う生徒が出てきているということで,人気があるというのは語弊があるかもしれませんが,応募者がふえてきていると。ただ,これについても,総合学科の卒業生の進路状況についてはこれからという状況です。  それから,中高一貫につきましては,まだ実験校ということですので,特に小瀬高校と緒川村,美和村それぞれ一つずつある緒川中と美和中ですけれども,生徒たちの進路がその後どうなったかということは,従来どおりの形で今回も入試を迎えております。 25 ◯柴沼委員 高等学校自体が,大変これまで教育において重要だった,大変にすばらしい実績を上げられたということもあるのですけれども,少子化で生徒が少なくなっていくということもありまして,これからは新しい高校を求めるという県民の意見もすごくあるのではないかと思うわけでございます。  12年度に再編整備計画を立てていくという話も聞いておりますけれども,川俣教育長は,これから高校に対してどのように魅力を持たせ,そして生徒が生き生きと学校生活を送れる,そういった高校をつくるというイメージがあると思うのですけれども,それをぜひ聞かせていただきたい。 26 ◯川俣教育長 高校の再編整備計画に絡んで,どのような高校をつくっていくのかということでございますけれども,高校編成審議会からの答申をいただいて,先ほど高校教育課長からいろいろな学校のスタイルについて,総合学科とか,単位制とか,中高一貫校とかの説明があって,そういうものが望ましいからふやしていくようにと,単純に言えばそういう答申をいただいております。それから,普通課程の高校とか職業課程の高校についても,時代の流れ,あるいはそれぞれの生徒の個性,そういうものに応じて中身を変えていくべきであるということです。それを突き詰めますと,それぞれ特色ある学校というのをどうつくっていくかということだろうと思っております。  それで,これから少子化の時代でございますので,私,時々言うのですが,例えがいいかどうかわかりませんが,生徒からすれば,高等学校を選ぶというのは物を買うということと同じに考えてほしいと。要するに,いい買い物ができるかどうかということは,物がいいかどうか,いい商品かどうかということが重要であるということで,子供は,端的に言いますと,義務教育ではございませんので自由に高校が選べると。先ほどちょっとお話が出ましたが,学区間では例えば何割とか縛りはありますけれども,原則は自由に選べるということであれば,子供たち,生徒に選んでもらうためにいかに商品足り得るかが,これから高校が残っていく勝負事であろうと私は考えております。よくいろいろな人と話をするのですが,これからどうしたら生徒を集められるか,どうしたら生徒が減らないで私の学校に来るのだろうか,そこに知恵を出してほしいと。  例えば地域との連携がとれたような,地域の文化と合体したような,あるいは先ほどの中高一貫のことで,例えば小瀬高校が緒川中学校と美和中学校と連携しているということで,一緒になってクラブ活動だとかいろいろな発表会も一緒にやる,あるいは授業も先生がお互いに参観し合ってつながりを求めているということがございます。あるいは地域の文化伝承の担い手として子供たちを育てているということがあれば,そういうことに知恵を絞って,それぞれが特色ある学校というのを,校長以下,地域の方々と父兄と生徒と一緒になってそういうものをつくっていくべきであろうと。そういうことによって魅力ある学校ができ上がっていって,生徒も集まってくると,端的に言えば。そういう学校をそれぞれ知恵を絞ってやっていってほしいというのが,私の基本的な考えでございます。 27 ◯柴沼委員 今の教育長の答弁は大変すばらしいことであると思いますが,一方,県立高校というのは,どこの高校に行っても,どこの地域からでも,同じ教育が受けられ,同じことができるんだ,だから県立高校なんだという考えが以前きっとあったと思うのですけれども,これからそういう時代ではなくて,各高校の特色を生かして,川俣教育長おっしゃるような魅力のある高校づくりというのを,ぜひとも進めていただきたいと思います。  私の地元に県立中央高校という高校があります。御承知のとおり,全県1区ということで,茨城県じゅうから生徒が集まって来れる状況にあるわけでございますけれども,国際コースと体育コースで2次募集と,ことしもそういう状況でございます。この委員会が編成されました最初の委員会の質問で,稲葉高校教育課長に,中央高校をどうするんだという質問をしたと思うのですけれども,今度また2次募集ということで,どのように受けとめられているか,お聞かせください。 28 ◯稲葉高校教育課長 今,委員御指摘のように,12年度,今回,体育コースで募集定員40名に対して8名の2次募集,国際コースについては24名の2次募集という現状にございます。  特に国際コースにつきましては,ここ3,4年,現状的に割れている状況があると。県内に,国際コースあるいは国際科,科とコースは制度上違う部分もありますけれども,国際という名称がついているものは,日立二高の国際科とか,竹園高校の国際科,神栖高校の国際コース,それから中央高校の国際コースとございますけれども,竹園高校の場合を除いては,国際コースあるいは国際科という科やコースに対する志願状況が数字的に余りよくないと。  各学校の校長先生にいろいろお話を聞くのですけれども,国際という名称,中身に対する中学生の理解が不足しているのではないか,あるいは実際に学校側でやっている国際コースが,特色は外国語,いわゆる英語関係の教科がより多いというもので,国際科,コースという名前は,英語コースではないかとか,そういう状況もあり,それでは英語が得意な人でないと無理なのかなということで,かえって避けてしまうという傾向もあるやに聞いております。  ところで,中央高校につきましては,委員御指摘のように,昨年でしたか,中央高校の将来像ということで柴沼委員の方からお話ありましたけれども,先ほど高等学校の将来構想ということで,今回,高等学校審議会の答申を得て,早速12年度を待たずに,既にどのようにこの答申を具体的なものとしていくかということについては,その検討の手法等について取り組み始めたところですけれども,そういう中で, 111校全校について見ていくというふうに基本的には考えております。その中で,中央高校の普通科のコース制についてはいかがかと。これは審議会の審議の中でも,いわゆる普通科のコースについては,その存在が,最近の国の学習指導要領等の取り扱いの中で余り特性が出てこない傾向が出てきているということで,普通科に戻しちゃったり,あるいは明確に専門学科にした方がはっきりするのではないのか,生徒もそういう意識を持てるのではないかと,そういう議論の中で答申をもらっております。  そういうことを考えますと,中央高校の4つのコースについても,そのほか,先ほど申し上げました神栖高校の国際コースとか,笠間とか大洗にも普通科のコースございますが,あるいは理数コースとか,そういうものもございますけれども,そういうコースについても,学科改編と同じように含めまして,できるだけ早いうちに将来構想ということで検討してまいりたいと考えております。 29 ◯柴沼委員 高校再編するということでございます。地元美野里町にある高校ということで,特別に私も思い入れがあるわけでございますけれども,中央高校,当初は,全県1区で,大変すばらしい茨城県を代表するような高校が誘致できたということで,地元も含めて大変喜んでいたわけでございますけれども,評判は最初だけ,途中の運営,だれが悪かったということではなくて,現在,中央高校に魅力がないという状況でございます。もし全県1区でやってくださるということであれば,思い切って学校を変えてもらって,もっと個性を出した茨城県立高校のモデルになるような高校にしてもらいたい。  確かに,施設の整備等でお金がかかると思います。しかし,中央高校,それなりのお金をかけて立派な校舎ができているわけでございますし,また,以前私も文教治安委員会で質問したことがあるのですけれども,最初のうちは,寮をつくって全県から子供を集めるんだという話だったわけです。様子を見て建てますと言っているうちに,状況が悪くなって,魅力のある高校ではなくなってしまったので寮は建てないと。逆だと思います。寮を建てて,きちんと子供が集まる状況にしてから,そういった能書きは言うべきであると思います。  そういったことも含めまして,やるんだったら徹底的に全県1区の高校をつくってもらいたい,やめるんだったら美野里高校にしてもらいたい,地元と密着した地元の子供が来る高校にしてもらいたいという気持ちでありますので,川俣教育長にも,ぜひそういった私の意見も含めまして,中央高校を変えていただきたいと思う次第でございます。終わります。 30 ◯飯野委員長 次に,質問。  飯岡委員。 31 ◯飯岡委員 1点ほどお伺いいたします。  教科用の図書選定についてですけれども,近年,学校教育現場にさまざまな問題を生じておりますが,そういう中で,各方面から原因や対応などがいろいろ論じられていると思います。その中で,教科指導において,単に知識や技術を教示するだけでなく,子供たちの精神的な成長にも大きな影響を及ぼす社会,歴史,倫理,道徳といった教科書の内容が,輝かしい子供たちの将来にある種の影を落とすようなものになっていると指摘されております。  そういう中で,この教科書の採択がどのように行われているのか。また,私が調べた中で,今,文部省の方で,平成14年度から学校での実際の使用がスタートになるということを聞いております。そういう中で,教科書の採択がどのように行われているか,わかる範囲で教えていただきたいと思います。 32 ◯水越義務教育課長 教科書の採択の仕組みというのでしょうか,そういったことにかかわるお話かなと思いますが,教科書等を選んでいく過程といいますのは,義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律という法律に基づいて,都道府県の教育委員会が,選定審議会,もちろんこれはいろいろな層からの委員をお願いするわけですが,そういう委員会があります。そのもとに,調査をするための委員会があります。そういうことが県の組織としてあります。さらに,本県の場合ですと,採択地区というのが7つあるのですけれども,7つのそれぞれの採択地区で,さらにそういった選定協議会というのを持ちます。その協議会の中に,さらにそれを選定するための調査部会というのを持ちます。そういう経緯の中で,教科書をそれぞれの市町村が選んでいく,話し合いの中で決めていくという仕組みになっています。 33 ◯飯岡委員 法律上では,市町村の教育委員会,首長が任命して,例えば5人または3人の委員から成っていると聞いておりますが,そういう中で,これは地方分権一括法の中で市町村が教科書を選ぶと聞いております。その辺はどうなのでしょうか。 34 ◯水越義務教育課長 実際に選定作業をしていく上では,市町村単位というのはなかなか難しいものですから,全体で7ブロックですから,幾つかの教育委員会が一緒になってやっているという状況はあります。ただ,国の考えの中で,採択地区の数を7からもう少しふやす方向,小さな教育委員会の数ごとにそういう採択ブロックができる方がいいというお話が,今されているところです。 35 ◯飯岡委員 市町村でも,力があるところ,市とか,そういうのはそれなりの力がありますから,事務レベル的にも,また経費もかなりかかると思いますので,小さな市町村……その7カ所というのは,どの地域か,お教え願いたいのですけれども,それはいかがですか。 36 ◯水越義務教育課長 7といいますのは,県北が2つ,県南が2つ,それ以外は,水戸と県西と鹿行教育事務所は,今のところ1つという形になっています。5事務所ありますが,県北と県南が2つずつあるので,全部で7つということです。 37 ◯飯岡委員 自分も聞いた話ですけれども,石原知事が,採択問題について改善するということで,先ほど言った教育委員に丸紅の会長を起用したということで,この調査委員の役割と機能,どういうことをやっているのか,ちょっとお教え願えますか。 38 ◯水越義務教育課長 調査委員の方々といいますのは,県といたしましても,委員さんがおりまして,まず最初は,審議委員の方々が,どういった方向で採択をしていくかということについての方針を定めます。それに基づいて,今度は調査部会の方々が,全国各社から寄せられた,提供された教科書に対して,それぞれ教科ごとに,たしか5,6人の選定委員の方がいまして,かなりの時間をかけてそれについての調査をいたして,基礎資料というものを県としてつくります。その基礎資料に基づいて,今度は,それぞれの採択地区でさらに調査委員がその資料と現物を見ながら検討して,最終的には,各採択地区で,この教科についてはどの教科書がいいのかということについてそれぞれ話し合いをして決めていくと,こういう状況になっております。 39 ◯飯岡委員 教科書の歴史の本でも6つか7つほどありますけれども,茨城県の方では,大体種類というのは決まっているのですかね,6つか7つというか……。 40 ◯水越義務教育課長 ちょっとそこのところまでは手元に資料がないのですが,全県が一つの教科書になるという教科もあるかもしれませんが,2社が入っているという教科書,3社というのもありますね。どの教科という資料はないのですが,そんな状況です。 41 ◯飯岡委員 そういう中で,先ほど言ったように,今,文部省の方で教科書の検定作業が進められていると思いますけれども,これは14年で実際スタートするのですか。 42 ◯水越義務教育課長 新しい教科書の採択がどの時期になるかというのは,ちょっとわからないのですが,現在進めているのは,13年度の採択の事務を進めるということになります。 43 ◯飯岡委員 今,聞いた中で,これは地方分権一括法で市町村レベルで決めてもいいということなんですかね。 44 ◯水越義務教育課長 今やっているシステムは,教育委員会単位ではございませんで,採択地区は,教育事務所で事務取り扱いをしていただいて,何市町村かを取りまとめて進めているという状況ですので,分権によって変わるという状況にはありません。 45 ◯飯岡委員 うちの方は5町村ということで,小さな町村にまたがっているのですけれども,事務的レベルでも,教科書選定については非常に経費がかかるということで,今後とも,輝かしい子供たちの将来にある種の影を落とさないように,教育庁の方で御指導いただければありがたいと思いますので,今後ともよろしくお願い申し上げまして,質問を終わります。 46 ◯飯野委員長 赤羽委員。 47 ◯赤羽委員 まず,県立高校の入試の問題について一言申し上げさせていただきます。
     うちの子供も実はことし高校入試でございまして,そのお母さん方からいろいろ話を聞く中で,茨城県はどうしてこう入試の時期が遅いのだろうと。千葉県なんかは,3月初めには合格発表してしまうと。東京都も同じような状況と。どうしてかといいますと,千葉県の私立高校は,ほとんどの場合,茨城県の高校の発表が終わるまで入学金等の延納が認められると。ただ,うちの方は,県南で非常に交通の便利がいいというせいもあるのでしょうが,東京の私立高校を受ける子供たちもおります。学校によっては,千葉県の日程だと入学金納めなくて済むんだけれども,茨城県の日程では入学金を納めなきゃならないと,そういう状況も出てきているわけでございます。  前々から,茨城県の日程というのは同じように決まっていまして,合格の発表が卒業式の翌日というスケジュールで来ているかと思うのですが,そういう意見もあるということを御承知おきいただきたいと。これは答弁は結構でございますが,そういう意見が仲間のお母さん方から随分上がっていたということを御承知おきいただきたいと思います。  それから,2月23日の新聞に学級崩壊の問題が出ておりました。8月に教育委員会が調べたところでは,全体の1%で学級崩壊が見受けられたという報告が教育庁の方からございました。今度は,無記名で校長先生にアンケートをとったところ,約1割の学校で学級崩壊があったという新聞報道がなされました。これについてはどういうことなのか,お伺いいたしたいと思います。 48 ◯水越義務教育課長 ただいまの委員の質問でございますが,県の学校長会で実施をしました中身につきましては,実際には学級崩壊ということではなくて,学級や学習がうまくいっていない状況ということでの調査でありました。本県で実施しましたものとの違いは,1つは,調査期間が,10年度間という県の調査に対して,学校長会は1年と4カ月という期間で,少しスパンが長くなっております。  それから,調査の方法ですけれども,県でやりましたのは,記名で校長さんの責任において報告をいただきました。今回のは無記名であると。  それから,学級崩壊の定義の問題といいますか,学級崩壊ということでの調査ではなくて,県の場合ですと,結論的には,学級が全体として日常的に授業の成立が困難な状況という定義で実施いたしましたが,今回の定義は,他の児童生徒の学習の妨げとなる状況が日常的に続いているもの,断続的にあったもの,一時的にあったもの,すべてひっくるめてということであります。そういう定義の違い等もございまして,結果的には,学校全体にあったというのは少なかったわけですが,一部にあったというのが,今回の調査では,小学校が54,中学校が21で,それぞれの学校の約1割に近いということで,学級崩壊と新聞では報道されたと認識しております。 49 ◯赤羽委員 調査期間の問題,それから学校崩壊という言葉についての定義の問題,いろいろあるかと思いますが,1つは,今,課長がおっしゃったように,無記名という問題も1つあるのではないかと思うのです。無記名であったがために,ひょっとしたら数字が多く出たのではないかということになりますと,これは大変な問題でございまして,各学校から教育庁への風通しが悪いんじゃないかという見方もされるのではないかと思うのですが,果たしてこの無記名ということに原因があったと,課長も考えていらっしゃいますでしょうか。 50 ◯水越義務教育課長 調査の定義が違っていたという部分が1つは大きいのですが,実際によく見てみますと,校長会の調査でも,日常的に続いていたという学校は,小中合わせて11ということですので,記名した,しないではなくて,校長先生たちの報告は同じようにしてくださっていると,そのように認識しています。 51 ◯赤羽委員 課長の御答弁は,最初の答弁とちょっと風向きが違ったようでございます。やはり定義の問題もありますけれども,子供たちが落ちつかなくて授業の妨げになっている,これがまさに学級崩壊ではないかと思うのです。それが日常的にあるか,それとも一時的であるか,これは違いますけれども,一時的がそのうちに日常的になるという可能性は,非常に高いわけでございます。  ただ,私がここで一番問題としたいのは,やはり無記名であったがために,多く出たのではないかということです。新聞にも報道されていますけれども,無記名だからとは書いていませんけれども,無記名だったということは報道されております。学級崩壊があることによって,先生方の責任やら学校管理者の責任が問われると,そういうことになりますと,どうしても上に対して言いにくい,そうすると実態が把握できなくなる,そういう結果になるのではないかと思うのです。  責任を追及するよりも,どうしたらこれを解決できるのか,そういう観点で各学校に対して調査を行って,それに対して教育委員会はバックアップをしていく,そういうシステムをとらない限り,いつまでも正確な情報というのは資料に上がってこないかと思うのですが,いかがでございましょうか。 52 ◯水越義務教育課長 委員御指摘のように,その定義の問題にこだわったお話をしてしまいましたが,それ以外に,断続的であれ,一部であれ,そういう問題が起きているということが,今回の調査の中にあらわれているという状況だろうと考えます。  そういうことで,今,今回の予算に御審議をお願いしているわけですけれども,学級改善支援事業ということで,未然に,その崩壊するという状況が起こる前に,どうしていくのかということの手だてが大事だということでございますので,学級改善支援事業等を実施しながら,早目の手を打っていくということについて進めてまいりたいと考えております。 53 ◯赤羽委員 未然に防ぐということは,確かに一番大事でございます。そのためにも,TTの加配ですとか,そういう形で人的要素も含めていただき,それからまた,正確な情報が中央に流れてくるような風通しのいい教育環境をつくっていただきたいことを要望いたしまして,終わります。 54 ◯飯野委員長 副委員長。 55 ◯木本委員 それでは,一つ,二つ質問させていただきます。  今まで高校の話がいろいろ各委員から出ておりましたが,これから先の茨城県の高校の数,生徒数を考えますと,私立高校が非常に台頭してきているわけですね。当然ながら,その私立高校と県立高校,今,子供たちは使い分けて受験をしているわけです。県立高校の場合は学費も安いし,まず県立ということを1つ思いますが,その反面,私立高校の魅力というか,そういうものも今の受験生たちは考えているわけです。二またかけながらやっていく中において,関西方面,東京なんかを見ますと,完全に私立高校の方が上位を占めているわけです。私立高校で外れた者が,公立高校に行かざるを得ないという感覚なんですね。特に東京なんかを見ますと,中学生ですら私立中学というのを望んで,附属中学というか,私立中学,そういうところを望んで中学生のときから受験をしているわけです。  この間も東京の方で塾の殺人事件がありましたが,まさにあれもお受験と言われた形の中の現象であったわけですね。そういう中で,これから先,茨城県 300万の人口を誇る県になってきたところではありますが,いかんせん児童数が少なくなることは確かなんですね。児童数は少なくなって高齢化社会になると同時に,私立高校がこれから先もなお台頭してくることにおいて,県立高校というのは,これから先どうしてもしぼみがちだと思うのです。  その県立高校,子供たちに魅力を持たせて,なおかつ子供たちを満足させる教育ができるかということに対しては,これから先の大きな課題になると思うのです。その辺,大変恐縮ですが,教育長,高校教育課長,先々の見通しはどうなのか,県立高校に対してどんな考え方持っているのか,どうするべきか,これはきょうあしたの話ではなく,これから5年,10年先,県立高校の姿はどうあるべきか,私立高校との比率の問題としてどうあるべきか,その辺の考え方をお聞かせいただきたいと思います。 56 ◯稲葉高校教育課長 ただいま木本委員の御指摘の中で,私立高等学校と県立高等学校の関係といいますか,これについての御指摘もあったかと思います。県立高等学校につきましては,学級減や改編等を考える際に,まずは本県の生徒の減少傾向ということを大前提に考えております。そういう中で,毎年募集定員を決定する際も,基本的には,公立と私立を合わせて,その年の中学校卒業者の進学するであろう人数,約96%から97%と踏んでおりますけれども,そういう人数が収容できる数になるような定員を設定していると。  その中で,私立高等学校の定員につきましては,県立高等学校のように生徒の減少に対して右下がりになっているという現状はないというのも事実であります。したがって,ある面では,生徒の減少に対する学校規模の縮減というのは,県立の方でカバーしている部分もあるかと思います。  既に,平成元年の3月中学校卒業者をピークに,この12年春の卒業者数は約1万人減少と,平成20年にはさらに1万人減少という中で,県立高等学校だけで,もちろん 111校がどうなっていくかというのはありますが,数字の上では,少なくとも平成17年春には,平成10年の春から比べて学級数にして 120学級余りが必要なくなるという計算があります。 120学級というのは,本県の県立高等学校の規模が平均学級数約 6.1学級ですので,約6学級としますと, 120学級というのは20校に相当するという単純計算で出てしまいます。あるいはまた, 111校全校を1学級減すれば 111学級減と,そういう数字も出ますが,学級減をすることによって3学級が2学級になるとか,そういうことを考えますと,果たして全校一律に学級減をするのか,それとも幾つかの学校を絞っていくのか,この辺は審議会の答申の中では統廃合を含めた再編ということになっていくかと思います。  そういう中で,私立高等学校につきましては,御承知かと思いますが,平成11年度から県の組織が変わりまして,従来,私立高等学校に関する管理部門が教育委員会の中にございましたけれども,現在,総務部の総務課の方に所管が移りまして,向こうに私学振興室というのがございますが,その私学振興室においても私立高等学校の将来像について検討をしていて,その情報をいただいているところです。  その中では,県立高等学校との兼ね合いについても,かなり意識はされているということで,いずれ県立高等学校私立高等学校をあわせて,具体的にどっちを何校にするかという細かい点まではいかないと思いますが,かなり情報交換しながら進めていかなくてはならないと考えております。  また,何年か先の本県の 111校の学校をどうするんだと。今,私の方は想定される数の話をしておりましたけれども,学校の姿につきましては,先ほど教育長の方から柴沼委員の御質問に対してお答えがあったかと思いますので,差し控えさせていただきます。  以上でございます。 57 ◯木本委員 私が一番心配しているのは,魅力ある学校なのです。確かに,数の面もそのとおりですし, 120クラスを減らしていけば,減らしていくだけ魅力がなくなっていくのも事実ですよね。それから,専門分野,工業とか商業とかの専門分野,もっと幅広く魅力あるものに一つ一つの学校が色を変えていかないと,これから先,本当に私立高校の数はどうしても伸びてくるだろうし,実際的に私立高校の受験の数を見ますと,とんでもない数の人たちが受けているわけです,水戸なんかは。それで,私立高校は,受験料だけでかなりの利益を上げているという言い方はおかしいですが,収入を得て,非常に裕福な学校経営をなさっているわけです。その反面,県立の方は,随分皆さんの税金を投資しながら魅力を感じてもらっていないと。これは,これから先何年かしたときには,姿が当然変わるべきだろうと思うし,また,変わらなければやっていけなくなっちゃうと思うのです。  先ほどの明野も,一時は野球で甲子園まで行って,あの有名な高校が生徒数が足りなくてこんなになるということは,何年か前には想像つかなかった話だと思うんですよ。そういう中で,これから先,魅力ある学校というのは,どうしても本当に真剣に考えていただなくてはならない。  それから,頭のいい人たちが協議するのではなくて,やはり子供たちの本当のニーズをもっともっと取り入れるべきだと思うのです。子供たちは何を考えているのか,家庭のお母さん,お父さん,PTAの人たちは子供たちにどんな希望を持っているのか,もっともっと底辺の意見を集約する機会があっていいのではないかと思うわけです。時間も過ぎたので,これは一つの課題にしておきます。  あと,もう一つ,別のことで,文化課の方にお伺いしたいことがあるのですが,よく芸術祭行っていますね。今回も予算を組んでやっております。あの場合に,よく絵とか,彫刻とか,写真とか,審査というものをしていますね,何々賞をもらうとか。あの審査の基準というか,審査はだれがしているのですか。それから,そのための費用,審査してくれる方に対してどういう費用の支払い方しているのかなと思って,ちょっとその辺お伺いします。 58 ◯小野瀬文化課長 県では芸術祭を毎年行っておりますが,我が県の芸術祭の特色というのは,県が直接いろいろ審査をするとかではなくて,文化団体連合の方にお願いをいたしまして,それぞれの文化団体の組織の中で,いろいろな活動をしている皆さんがおりますので,そちらの方が実行委員会をつくり,その中に部門ごとの実際の委員会をつくって運営をしてもらっております。そういう芸術祭に対する支援としては,私どもも予算措置は講じてございます。 59 ◯木本委員 なるほど,ある程度の予算を組んだものをお任せしちゃっているわけですね。  それでは,それ以上になると時間かかりますのでこの程度にさせてもらいますが,よく審査の中で,例えば東京から第三者が来て審査してもらうとか……地域の中に入っている人で,非常にえこひいきがあった審査がされているといううわさをよく聞くんですよね。  例えばだれだれ先生につけば間違いなく入選するんだとか,どこどこの先生につけばこうなんだとか,よくそういう話を聞くのですけれども,余りこういう話は聞いていい話でもないですから,公平に審査できる方たちというのをきちんとこれから先,どういう形かわかりませんけれども,少なからず公平に審査をしてもらえる人たちを選んでいただきたいなと,そういう要望があったということです。  時間長くなりますので,この程度にさせてもらいますが,その辺は要望として聞いていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。これで終わります。 60 ◯飯野委員長 ここで暫時休憩をいたしますが,午後もたくさんの質問があるようでございますので,午後の再開は午後1時15分とさせていただきます。                 午後0時3分休憩          ───────────────────────                 午後1時15分開議 61 ◯飯野委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。  引き続き教育庁関係議案の質疑を行います。  潮田委員。 62 ◯潮田委員 大森財務課長にお伺いしたいのですが,ことしもまた耐震補強工事で3億 3,800万円と計上されております。これは,聞くところによりますと昭和56年,57年前に建てられた校舎が該当するということですが,よく言われております県南西地域の直下型地震がいつ起きるかしれない活断層が走っている地域,この地域の校舎が該当するのか,それとも全県の昭和56年,57年以前に建てた校舎が該当するか,その辺お聞きします。 63 ◯大森財務課長 ただいまの耐震補強事業につきましては,昭和46年から55年の間に建てられました県南の30市町村内にあるものを,この事業で補助を行っておるわけでございます。 64 ◯潮田委員 そうすると,県南地域,県内……。 65 ◯大森財務課長 県南30市町村でございます。 66 ◯潮田委員 財政も厳しい中で,これもまた急を要する事業かと思うのですが,3億 3,800万円というと,12年度の予算では何校ぐらいできるのか。それと,工事完了は幾つか,あと幾つ残っているのか,その辺ちょっと。 67 ◯大森財務課長 12年度で事業の計画をしておりますのは,この補強工事では,高等学校の校舎2棟でございます。それと,体育館が1棟,それの補強工事を計画をしております。  現在の進捗状況と申しましょうか,進みぐあいは,学校数で申しますと,大規模なものとかございまして,私ども,とりあえずは総面積で見ておるのですが,そういう中で申し上げますと,12年度に計上いたしました予算どおりに執行してまいりますと,12年度で校舎では71%ほど,体育館では40%ちょっとという補強の進みぐあいとなる予定でございます。 68 ◯潮田委員 備えあれば憂いなしでございますが,いつ何どきこういった災害が起きるかもしれませんので,いずれにせよ,できるだけ早く整備していただきたいと思います。  それと,老朽校舎の改築ですが,耐久年度が大体30年前後に達している危険校舎を順位を決めながら改築されているようですけれども,その耐久年度は30年前後ぐらいでいいのですか。 69 ◯大森財務課長 何年で改築するかというところにつきましては,少し前には,確かに30年を経過してきたもの……一つの背景としましては,当時国庫補助制度がございまして,国の補助事業にほぼ採択になるであろうというのが,30年ほど経過しておりますものが補助事業の対象になっていくという背景がございました。現在,県立高等学校には,そういう意味での補助制度がなくなりました。  そんなこととあわせまして,なかなか財政上も厳しい背景もございまして,今,30年以上ということは言っておりますけれども,現実的には,例えばことし着工いたしました水戸二高で申しますと36,37年経過になっておりますし,例えば今回御審議いただいております日立二高の設計などで申し上げますと,40年を超えているようなことになっております。  何年がよろしいのかということにつきましては,なかなか専門的な部分ございますけれども,当初申しましたような30年というのが一つ背景にございましたが,今は,30年ではなかなか改築というわけにもいかぬという状況にあります。 70 ◯潮田委員 そうすると,年次計画的に,毎年2校ないし3校くらいは,学校数からいうと改築していかなくてはならない。  それで,その学校の現場なり,あるいは地域性なり,学校面積なり,あるいは教育環境等々,その現場の意見をよく聞きながら設計の段階でそれを取り入れるのか,その辺のところもちょっと。 71 ◯大森財務課長 改築に当たりましては,当然,私どもと学校現場,ほぼ考え方が一致するあたりまでの何回かの協議は重ねておりますが,さらに,各学校では,例えば校舎改築の建設委員会とか,そういうたぐいの組織的なものをつくってもらいまして,それぞれの学校でどんなものがいいかということは議論をしていただいた上で,計画を立てておるわけでございます。 72 ◯潮田委員 今,大森財務課長が言われましたけれども,建設委員会等がつくられると。私の聞いているところは,設計の段階から,あるいは業者選定,指名,あるいは発注まで,県土木の営繕課の方にお願いしていると聞いているのですが,その辺のところをちょっと。 73 ◯大森財務課長 校舎改築につきましては,営繕課の方にすべてをお願いしている形でございまして,当然,設計もそうでございます。ただ,その中で,土木部の方でも,先ほど申しましたような学校等の意見の調整には参画していただいております。 74 ◯潮田委員 先ほど御説明出ておりますように,建設委員会等ができておりまして,教育庁の予算でお願いすると。  そこで,私ども耳にすることは,発注するときに,入札の段階で,東京業者,よく言われるゼネコンと県内業者のJVを組まれるのですけれども,金額的に安いといっても,地域の業者,単独事業でも……特にお願いしたいのは,県内に本社を持つ業者に幾らでもできる仕事を,なぜ東京業者と,金額は別にいたしましても,組んでやられるのか。その辺,依頼する教育庁の方からも,ぜひ県内に本社を持つ業者,もちろん営繕課では,指名願出している,あるいはランクづけとか全部把握していますから,幾らでもそういった機会がとれるわけなんですよね。税収が落ち込んでいるとか,あるいは景気浮揚云々騒いでいるだけに,地元の業者が一番よく知っていますし,急を要する修理なり,その後のアフターケアも全部地元業者がやっているんですけれども,特に高校が立地している地域では,幾らでも単独でできる業者がたくさんいるわけなので,その辺のところ強く教育庁の方からも営繕課の方に申し入れできないか,その辺のところをちょっとお聞かせいただきたい。 75 ◯大森財務課長 業者指名につきましては,確かに,執行上,営繕課にお願いをしておるわけでございます。ただいまの委員の御意見のようなことも踏まえまして,ただ,どこどこということはできませんけれども,そういう趣旨のことにつきましては,年度当初などにも営繕課との協議も場としてございますので,そういう席からも申し上げていきたいと考えております。 76 ◯潮田委員 ぜひその辺を強く申し入れていただければと思います。  最近は,県内業者で,同ランク,あるいは異なっても経常JVを組んでおりまして,ランク的にも一歩も二歩も上,かなり金額のこともできるし,技術面でも幾らでも県内に本社を持つ業者でできますので,私は,決してこの業者云々ではないけれども,県内にそういう業者はたくさんおりますので,そこら辺のところをぜひ配慮いただければと思います。  それと,新しい高校,これからの教育の中でも,統廃合なり学区の見直しなり,そういった中で,鉄筋コンクリートが永久校舎と言われますけれども,木造建築の方がその倍も3倍も耐久性は強いんですよね。そういったところで,地域におきましても,どうしてもそこに高校を置いておかなくちゃならない,あるいは生徒数が少ないといったことで,高校の場合,新しい校舎等で木造建築,高校の体育館はちょっと無理かもしれないけれども,校舎なんかは,地場産業育成のためにも,県産材使用にも大変プラスになるのですけれども,木造で建築するような計画とか考えはないか,ちょっと聞かせてください。 77 ◯大森財務課長 校舎の設計等につきましても,先ほど申し上げましたようなことで営繕課の方にお願いしておるわけでございます。いわゆる純粋な木造という点につきましては,私どもの方としても,特に申し上げてはいない状況ですけれども,内装面で相当木造部分の使用というものにつきまして,そういう方向でしていただきたいということは申し上げているわけでございます。  なお,県立学校とは別ですが,小中学校につきましては,最近でも,数校,木造という校舎も出てきておりますので,それらの状況も見ながら,これから木造がどういうものかというものも検討はしてみる必要はあるのかなと思っております。 78 ◯潮田委員 私どもの年代になると,60年,80年と,つい最近まで使っていて,それだけ耐久性は強いのです。それと,木が持つ特性も生かされますし,ぬくもりとかやわらかさとか,全校に云々ではなくて,地域によっては考えられるのではないかと思うので,その辺をちょっと検討してみてください。  それと,最後に一つ,これ前々から私も言っているのですけれども,県職員住宅,特に教職員住宅ですが,私ども聞いていますと,今,改修なんかやっているか知らないけれども,どうも狭隘だとか,あるいは今は車社会だから1時間とか1時間ちょっとでも車で通っちゃうとか,あるいは民間のアパートなり借りた方が利便性もいいということだけれども,今,教職員の住宅の人気はどうなのか,これからもふやしていくのか,それとも,これからは改修はしない,減らすとか,その辺のところもちょっと。 79 ◯西村福利厚生課長 教職員住宅につきましては,車社会の関係や民間の住宅状況がいいということで,特に単身用については人気が余りないというのが現状でございます。  今後の計画についてですが,世帯用についても,今の希望割合が8割程度だということなものですから,これから検討していきたいとは考えております。 80 ◯潮田委員 それで,管理等は財務課かもしれませんけれども,実は,将来を見通して敷地を確保してある面があるんですよね。  例えば龍ケ崎なのですけれども,職員住宅のわきに,それに倍する面積を買ってあるけれども,何十年と使用されていないのだが,その未利用地の処分とか払い下げとか,そういった考えをちょっと。 81 ◯西村福利厚生課長 未利用地につきましては,今後,利用計画があるかどうかも検討いたしまして,ないということであれば,普通財産にいたしまして,管財課の方に引き継いで,処分等については検討していただきたいと考えております。 82 ◯潮田委員 私は龍ケ崎だから,龍ケ崎を指定して申しわけないですが,あの場所は,30年近く,かなりの間使っていないんですよね。一時は草が伸びて,冬にはたばこの火でもあったら火災も起きるような,ここのところ何年か刈ってあるからいいですが,ああいったことは,今,財政厳しいので未利用地の処分等々,有効土地利用とかいろいろあると思うのですけれども,ああいったところを早く活用していただければ,地域の活性化にもつながるし,ある意味では地域の中でも大変喜ぶ面もございますので,その辺のところをぜひ前向きに御検討いただければ大変ありがたいと思います。以上です。 83 ◯飯野委員長 次,佐川委員。 84 ◯佐川委員 今,副議長さんから,私が毎日やっている仕事を温かく応援していただきまして,ありがとうございました。私は,茨城県の林業協会,それから木材協同組合連合会の会長をやっていまして,この間,林業協会の県内の理事40名ぐらい集まりまして,公共建造物の木造化,それから幼稚園から上の学校,教育関係の図書館まで含めまして,そういうことへの木造の利用について,85市町村へ,今,手分けをして,公共建造物は全部木造でやってほしいと。理由から言いますと,今,副議長さんおっしゃったようなことです。  名古屋大学の医学部のビデオをこの間見せてもらったのですが,生徒が落ちついて授業を受けているところは床が木造であると,コンクリート,あるいは建材を張ったところは,しょっちゅう足が動いておって安定した授業ができないというのを見せてもらったばかりですが,今,木造の健康に対する認識が非常に変わってまいりまして,鉄筋コンクリートとガラスでやったところの結露といいますか,露が垂れてきますね。結露でダニがふえるとか,またアトピーがふえるとか,呼吸器の疾患がふえるとかいろいろありまして,やはり日本の国土に育った木を使って住宅をつくるということが,日本人としては一番健康にもいいし,精神面でも安定するのではないかということで,85市町村に手分けをして,今,1町村へ5人ぐらいずつ手分けをしてお願いをしているわけです。  現在,先ほど大森課長さんからお話があったように,つくばで2校,大子で1校,県内でも,小中高ばかりでなくて,養護学校も含め,あるいは図書館のような公共建造物も含めて,木造にしようということになっているわけです。その反面,茨城県の県土を守るといいますか,台風が来るたびに洪水が起きて,山崩れが起きて,県土を守るということについて,もっと木を使って木の活性化を図ると。それから,山村にいる若者に対しても,仕事を与え,希望を与えるという意味でも,木を植えて山が循環していかなければ,山は荒れ果てて国土はだめになってしまうだろうと。そういう大きな見地からも,今,その運動をやっているわけです。各市町村歩いているのを聞きますと,まだ12,13村だと思いますが,この木造建築を主流にしてもらいたい。プレハブとか軽量鉄骨とかでなくて,主流にしてやってもらいたいということですが,それらに対して川俣教育長から,いろいろ今の情勢も……。  茨城県としても山が荒れているんですよ。今,飯野委員長からも話がありましたが,こんな小さな木を切って土どめに使っていると,あれはコンクリートの方がいいのではないかということですが,山林の間伐をして残った木の成長を図っていかないと,山は荒れてしまいます。山へ残った木は,間伐をして初めていい林相になるわけですが,その間伐をする人がいない,労力がないということで,大変国家の急務なのです。それで,そういう細い木で土どめをやるより,コンクリートの方が腐らなくていいんじゃないかということですけれども,山林の間伐をして切って出しますと,山の場合,逆算しますと全然値段にならない,それでも,それを使ってもらうということで護岸なり崩壊を防ぐということもあるし,また水分のあるところへ木を使えば腐らない。松なんかは 100年も1000年も腐らない。杉も,松ほどではありませんけれども……そして,日本の山を守る,緑を守る,県土を守るということに応援をしていただいているわけですが,文部省へも働きかけまして,全国的に,教員の住宅は木造ですが,木造の校舎をふやしていこうということで,大分,文部省でも建設省でも理解を示してきております。  ですから,日本の国土が荒れ果てたのではしようがないので,教育委員会でも協力をしていただいて,そして茨城県の県土を守って,風水害にも強い県土にして,国民の健康を守るという意味でも御協力いただきたいと。余り長くなりますからあれですが,そういう風潮です。  それで,今,私の茨城県の林業協会と後継者の青壮年協会というのがあるのですが,これが一般から募金をしまして,そして電車の中づりへ,木の家で親子でくつろいでいるところとか,カラーで,木というのは健康に非常にいいんだよという宣伝をやっているわけです。年間1億円ぐらい使えば茨城県でもできるのでしょうが,みんな金を出し合ってやっているわけです。  私の家は,私のおじいさんが建てて,今, 200年目ですが,全然何でもないんですよね。ですから,長持ちするとかしないとかということは,例えば奈良の法隆寺にしましても,そういうことは乗り越えて,そして緑を守る,緑は人間の健康を守るということで循環していくわけですから,そういうことをお考えいただいて,教育庁でも,挙げて緑化に御協力をいただけないかということであります。教育長の力強いお考えでやっていただければ……。  茨城県は,ほかの県に比べまして,そういう木材のPR,木材の電車への中づり,あるいはカラーのポスターを各駅へ,青壮年協会の人たちが朝立ちをしまして配って運動をやっているわけです。ひとつ基本的に御協力をいただきたいということで,御答弁をいただきたい。 85 ◯川俣教育長 佐川委員から,今,木材の多面的な有効性というのでしょうか,それについてお話があって,実は,私も農林部長のときに大変お世話になりまして,林業の振興ということで一生懸命やらせていただいたつもりですが,その際にも,緑というものはいかに有効かと。当然ながら,空気の清浄,炭酸ガスを酸素に変えるというのはもちろんでございますし,我々に心の憩いを与えてくれる,もっと即物的に言えば,水の問題についても,いかに山というものが保水性があって,ダムに例えればどのくらいの大きさの保水能力を持っているかということまで大分勉強させていただいて,有用性については,かなり私も認識を深めさせてもらった記憶がございます。  学校教育では,当然ながら,そういう緑の有用性,大切であるということを教育しております。しかし,実際に,その緑を,先ほど佐川委員は,流通というのでしょうか,要するに緑を伐採して有効に使って,またそこに緑を植えていくということが大事なんだとおっしゃったわけでございますが,そういうことの教育は当然やっております。ただ,実際問題として,伐採した木材について,教育サイドで十分使うようにという御意見でございますが,私もそのとおりだと思います。  今までを考えてみますと,小学校あたりでは,躯体そのもの,建物そのものから木造というところも若干あると,先ほどお話伺いましたし,場合によっては体育館について,学校の体育館のみならず,社会体育面での市町村立の体育館を木造で使っているところ,これも外材を含めてでございますけれども,そういうところもあるということで,非常に木材に対する大切さ,認識を深め,また,先ほど木材の効能の一つに,いろいろな意味での湿気の調整,これは正倉院に代表されますように,非常に空気の調節,湿度の調節にも合っているということもあります。そういうことで,非常に有用だと思います。小学校の校舎あたりには使っておりますけれども,今ちょっと確かめましたところ,残念なことに,県立の学校ではまだ使っていないと。  先ほど財務課長がお話しましたとおり,内装面でできるだけ使うようにはしておるということでございますが,ちょっとまだ調べておりませんけれども,果たして躯体として,例えば建築基準法あたりで,木造について3階以上は使ってはいかぬとかということになりますと,そういう低い体育館とか格技場とか,そういうものでの活用ができるのかどうか。それから,一番心配なのは,防火関係の問題かと思いますが,そういうことがどうクリアできるのかどうか。そういうことも,これから学校の建設の問題で先ほどお話が出ておりましたけれども,旧校舎の建て替えの問題,あるいはこれから整備計画を立てますが,高校再編の際の統廃合問題等で新しい校舎をつくるというときには,そういう視点から木材の活用ができないかどうか,考えていきたいと思っております。 86 ◯佐川委員 教育長さんも農林水産部長おやりになりましたから,よくおわかりですが,健康の面から考えても,内装ということはいいことですよね。内装から始まって,構造材までやるようになれば,それにこしたことはないと。  今,瓜連町では,床暖房の図書館にしていますが,機密性やいろいろなことで風邪を引かない,それから落ちついて読書をやるということで,瓜連町の小学校と図書館はよくできて,全国から見学に来ております。  木造の内装も,今,大森さんがおっしゃったようなことでありましょうが,内装材がすごく需要が多いということです。内装でやっていますと,風邪も引かない,ノイローゼにもならない,落ちついて教育ができるということもあるらしくて,将来はだんだん拡大していきまして,構造材まで木材でやるようにしていきたいと思っているわけです。よろしくお願いしたいと思います。  今言いましたようなことで,85市町村で今やっているわけですが,あとは,県の知事初め,各部局へも手分けをしましてやる予定でありますので,教育庁の方にも温かな御配慮を願いたいと思います。それが1つです。  それから,高校編成審議会の書類をいただいて勉強したのですが,今年度の受験生徒,我々県北の方は,定数の半分にも達しないという学校が出てきております。そういうのは,今後どういうふうに,審議会でもはっきり学校名をあらわしていませんけれども,おやりになるお考えなのか。  私から言いますと,定数を思い切って減らして,そして,先生をやめさせるということでなくて,教員数は確保して,クラスの数を確保して,生徒の定数は減ってもやむを得ない,その方が教育の効果は浸透するだろうと思うのですけれども,そういうことに対して,基本的な将来の見通し,現在,その編成審議会などの細かいところは私はまだ見てませんけれども,それはどうなっているのか。できれば学級の定数を思い切って落として,先生を確保して,そして少ない生徒をしっかりした先生が教えていただくということが私はいいと思いますが,それについての見通し,またお考えをお聞きしたいと思います。 87 ◯稲葉高校教育課長 学級の定員につきましては,国の法律,標準法で40人とするということで定められておりまして,これは御承知かと思います。その学級数に従いまして,教員の定数が定められているところでございます。  したがいまして,仮に県北のある学校で35人学級という措置をした場合に,それによる教員の定数は40人で割り返した形でセットしなければならないと,そういう背景のもとで,状況に応じて35人学級という学校も設定している,あるいは学科によっては30人学級というところも設置しているところでございます。  今回,高等学校審議会の答申が,11年4月16日に第1次答申,12年2月8日に第2次答申と,2つ合本しましてこういうものでお届させてもらっておりますけれども,第1次答申の中で,多分私の記憶では,11年2定のときに佐川委員の方から御指摘があったと思いますけれども,第1次答申においては標準の学校規模は4から8学級と,3学級の学校もあるんじゃないかという御指摘の中で,4から8ということは,すなわち3学級以下の学校はすぐになくすんだということにはつながりませんということを私からお答えしておりますけれども,この答申の学級の規模,あるいは将来の見込みについては,答申書の中で,まず初めに統廃合ありきということよりも前に,生徒減少の傾向に対しては,当面学級減で対応していくという方針が示されております。  その際,学級の規模は標準法に基づいた40人学級で計算していきますよということで,私どもも,委員御指摘のような30人学級,あるいは35人学級ということが,いわゆる教員の定数にかかわるものが財政的にカバーできる状況の中で,将来的にそういうことがあるにしても,現時点では,40人という数字で割り返した配置をしていくということで考えざるを得ないと。  ただ,高等学校ではありませんけれども,県単での加配措置によって,学級はともかくとして,授業の展開の中で,少人数の指導ということについては積極的に進めてまいりたい。具体的に,高等学校の場合は,例えば2クラスを3つの単位に分けて授業を展開する,当然教員の数は2クラス分よりも多く必要ですけれども,これは学校における教員の持ち時間をふやすことによって対応していくということで,委員御指摘の少人数による指導というのは,確かに,外国の例を見ても,個々の生徒の状況を見られるという点で有効であるかと思います。余り少ない場合も別の問題が生じるかと思いますが,それはあくまでも授業の展開の中でそうやっていくと。  したがいまして,当面,この審議会の答申をもとに,県立高等学校の将来構想を考える際の数とか規模の面について,中身については,また新しいタイプの学校とかそういうものも兼ね合わせて考えていくわけですけれども,規模あるいは学級数について考える際には,現時点では,40人学級ということを基本にして進めていくという考えでおります。
    88 ◯佐川委員 今度は別の角度からですが,県北の古い,俗に言う名門校は,どんどん学級をふやしていくと。そして,後から出てきた小規模校は,なるべく古い名門校へ入りたいということですから,せっかく自分の村の中に高校ができたのに,そこへ集中してしまうと。そうすると,その名門校,前は進学がすこぶるよかったんだけれども,どんどんクラスがふえていきますから,優秀な生徒ばかりが集まるのではなくて,進学率も悪くなってくると,そういう相反することが起きてくるわけです。  ですから,私は,いま一度,クラスの数をもとに戻して,俗に言う名門校のクラスを減らして,そしてそこへ殺到する生徒を周辺の学校に受け入れてやったらばどうなのかなと,そういうことも考えておりますが,それはどうですか。 89 ◯稲葉高校教育課長 ことし12年春の学級減の学校,ここ12年,11年,10年,9年と,4年続けて,学級減による生徒減少への対応というのを実施しております。  初めのころは,学級減の対象校といいますのは,生徒の集まりぐあい,あるいは進学の希望の状況,あるいは地域の生徒数から,結果的には応募者の少ない学校がその対象になっているのが多かった状況があります。ただ,ことしの春の学校の中には,十分に集まっていて規模を小さくした学校,例えば日立一高は9から8,昨年は土浦二高が10から9と,大規模校も減の対象にしております。すなわち必ずしも生徒の応募者が少ないから減らしているということではなくて,規模を考えてきております。  したがって,これは委員御指摘のようなもとに戻すというところまでの意識ではございませんけれども,従来から,学校の規模は,今回の答申の中では4から8やむなしということでありますが,従来の審議会の答申の中では6から8というのが学校の適正規模ではないかという指摘もありまして,いずれ,10や9の学校については8と規模を小さくしていく方向にならざるを得ないだろうという考えもございまして,学級減の学校を各地区ごとに算定する場合に,かなり大きな学校を絞ってきている現状にあります。そういう状況です。 90 ◯佐川委員 具体的に名前を出しては弊害があるかもしれませんが,大子二高を,今から20年前かな,一生懸命努力をいたしまして,当時の教育委員長大須賀さんのところに新しいところへ移転しましたね。ことしは半分しか応募がないということですが,周辺の大規模校を減らせば……私は,栃木県へも福島県の教育委員会へも,3県のサミットなんかやっていますので言うのですが,大規模校を減らしてくれと。  大子二高などは,非常にいい生徒が,素直な,山村の本当にいいお嬢さんがいるところなんだから,それを,今,一高と統合されるという流言が流れていますよね。そんなことないよと言っているのですけれども,せっかくいい高校が定着して伝統校になってきて,その生徒も本当にいい子ですよ。それがだんだん減ってきて,今度は一高と統合などということになってくると,全く本質的にどうかと思うんですよね。  福島も,県南は大分学校が大きくなってきます。栃木も県北が大きくなってきますので,頼んでいるんですよ,学校を小さくしてくれと。そうすると,私の方の大子一高,二高へも来るから,本当にいい子なんだよと,そういうことを言って減らしてもらうようにお願いをして,向こうでも,福島も栃木も協力しましょうということなんですよね。だから,本県でもそれを協力してもらいまして,環境のいい,家庭のいい子供たちが集まる学校を安定して残してやりたいと思うのですが,その辺,稲葉課長どうお考えですか。 91 ◯稲葉高校教育課長 今,私の手元にある昨年4月16日の第1次答申のところにこのような表現がございます。学校の適正規模のところですけれども,学校規模について1学年6から8学級を標準とすることが適当であると考えられる旨の答申をしているが,これは平成元年の審議会の答申になりますが,このような状況にあっては,すなわち生徒が減少する中で,標準の下限を引き下げ1学年4から8学級とすることはやむを得ないと考えられると。これは数値でございます。その際,一律に当てはめることは困難な面もあると考えられることから,地域の実情等を勘案する必要があると,これが学校の適正規模と。  一律に当てはめることは困難な面もあると考えられることから,地域の実情等を勘案する必要がある。まさしく,単に周囲の生徒が減っているから,これは必要ないと機械的に統廃合を設定するのではなくて,極端に言えば,先ほども申し上げましたけれども, 111校全校について,その学校の歴史なり,地域性,すなわち地域の生徒の状況,あるいは交通の状況,今後の生徒の増転の見込み等,そういうことをすべて加味しながら一つ一つ見ていかなければならないと,機械的ではないと,そのように考えております。  また,佐川委員の御指摘の大規模校を学級減すれば,そこに集まっていた生徒が押し出されて周辺の県立学校に割り振られるというか,行くのではないかという御指摘でございますが,正直私どももそういう考えは持っております。ただ,実際に,ある大規模校を受けて入れなかった,学級減によって40人の部分に入れなかった生徒が,では隣の学校に行っているかどうかとなると,これは私学との関係もございまして,なかなか難しい状況にあるのではないかと。  いずれにいたしましても,午前中の御質問に対してお答えしましたように,現時点では,私立高等学校の募集定員と県立高等学校の募集定員を合わせて,その年の中学校卒業者の高等学校への進学率およそ96%を想定し,それを受けられるだけの大きさのものを設定していると。結果としましては,70数%と20数%の比率ということになっておりますけれども,そういう中で,受け皿は用意していかなくちゃならないと考えておりますけれども,その大規模校にあふれた生徒が県立高等学校にうまく割り振られていけば,学級減をした効果が適切にあらわれたと。  確かに,そういう傾向を持っている学校もあります。例えば5を4にしたことによって,今回はかなり埋まってきたとか,4を3にしたことによって今回かなり埋まってきたような傾向を持っている学校もありますが,午前中の明野高校のような場合には,学級減してもなおかつ集まりぐあいが悪いと,そういう学校も中には幾つか見られると。生徒の動向については,なかなか想定しがたい部分があることも確かだと感じております。 92 ◯佐川委員 これで終わりますが,里美の高等学校の場合,3クラスにしていただきまして,いろいろ御配慮をいただいて感謝しているんですが,創立当時は,里美村の中学の卒業生が8割,あと2割がほかだったんですよね。だんだん太田一高のクラスがふえていきましたらば,太田一高へ集中していきまして,現在は,太田の瑞竜なり,峰山なり,あるいは日立の駒王なりから,あるいは北茨城なりから来ていますね。逆に,村からは,最初は3分の2だったのが今は3分の1になって,あとの3分の2は北茨城,高萩,日立,太田,そういうところから来て埋まってくるわけです。  私は,先生に言うのですが,しっかり教育をやっていただければ,北茨城から来ている子は,自転車を阿武隈山脈を担いでいって3年間無欠席なんですよね。そういう子が来た話を新聞で見ますと,では来年は里美へ行こうということでふえてくるわけです。だから,私は,周辺の学校がどんどんふやさないでやってくれれば,周辺の学校も生徒が真剣になるし,また小規模校も充実されると思うんですよね。  答弁はいいですよ,時間がなくなりましたから,ありがとうございました。 93 ◯飯野委員長 菊池委員。 94 ◯菊池委員 インターハイ関連につきましてお伺いしたいと思いますが,約1億 5,000万円弱の選手強化事業費というのが計上されておりますけれども,この具体的な使い方といいますか,1億 5,000万円ほどの強化費をどのように配分して使うのか,ちょっと教えていただきたいと思います。 95 ◯坂本保健体育課長 インターハイの選手強化事業につきましては,従来も,国体強化とあわせまして,体育協会に委託をしまして補助をするなどして選手強化をしてきたところでございます。  今回の14年につきましては,ことしの中学3年生が高校3年になるときの生徒でございますので,今までもやってきた強化指定校をさらに充実をさせて,高校単位で強化合宿,遠征等を計画しているところでございます。 96 ◯菊池委員 それについての指導員体制はどうなっているのか,お聞きします。 97 ◯坂本保健体育課長 強化指定校につきましては,従来は4月になってから発表していたのですが,地域,あるいは生徒,保護者,こういう方々にも意識の高揚を図るために,昨年の12月に 132部を発表したところでございます。その 132部につきましては,条件といたしましては,指導者がしっかりしているというところを重点的に指定したところでございます。 98 ◯菊池委員 そうすると,教職員以外の方から募集するということは考えないということですか,強化のために。 99 ◯坂本保健体育課長 予算的には,1億何千万円のところとは違うのですが,運動部特別指導員配置事業といいまして,緊急雇用対策の一つといたしまして,12年度と13年度につきまして,指定校を中心に外部からの指導者を受け入れて強化体制を整えていくという考えでございます。 100 ◯菊池委員 1競技につき,差し支えなければ何名ぐらいの予算か。 101 ◯坂本保健体育課長 これは人数が多ければ多いほどよろしいわけですが,現在,インターハイに関しますと競技は28競技でございまして,基本的には31人の予算をとったわけですが,その31と申しますのは,体操競技で,機械と新体操というのが全く別なものですから,ここを1つふやしております。それから,水泳競技につきまして,競泳と飛び込みと水球と,これも全くスタイルが違うものですから,そこに1人ずつということで,1競技1名を原則として,今,準備を進めているところでございます。 102 ◯菊池委員 多ければ多い方がいいというお話,私もそれには賛成なのですけれども,インターハイを14年度に控えまして,茨城県の目標は,この前も一般質問か何かで出ておりましたけれども,これだけの人数で希望どおりの成績を上げられるでしょうか。 103 ◯坂本保健体育課長 競技力向上を実施しておるわけですが,一般質問の中でも教育長がお答えいたしましたが,競技種目が28競技ございますので,私どもは,28競技,8位以内がインターハイは入賞となっておりますので,全競技に入賞と言いたいところですが,非常に難しい点もございますので,少なくとも先催県等の開催県を見ますと,京都が最近では一番多い競技で入賞しているのですけれども,21競技入賞していると。うちは今までどういう状況かと申しますと,大体10から13ぐらい,今年度13競技入賞しております。これを,京都並みに20ぐらいに,手元に競技力を分析したのもあるのですが,大体20は,最低でも8位入賞を目指して選手強化をしていきたいと考えております。 104 ◯菊池委員 我々は,8位入賞といっても余りぴんとこない,やはりベスト3に入っていただかないと,勝ったなという気がしないわけでございますので,何とか開催県として恥ずかしくない成績を上げるように努力をしていただきたいと思います。終わります。 105 ◯飯野委員長 足立委員。 106 ◯足立委員 最初に,6)の予算書について一,二お尋ねいたしたいと思います。  まず,6)の 378ページ,養護学校費ですが,7億 9,117万 1,000円の減額補正をしてございます。ちょっと金額が大きいように思いますが,この御説明をいただければと思います。  それから,同じく6)の 382ページ,それから 386ページ, 387ページにありますパソコン等巡回指導員設置事業費,現計に対して補正額がいたって多くなっておりますが,この理由を御説明いただけますでしょうか。  最初に,その2点,お答えいただければと思います。 107 ◯水越義務教育課長 ただいまのパソコン関係でございますが,入札をした際の差額ということで,大変安くできたということでございます。 108 ◯足立委員 養護学校は。 109 ◯大森財務課長  378ページの養護学校費の7億 9,117万 1,000円の減額につきましては,大部分が人件費でございまして,養護学校の当初の期限つき職員につきまして,見込みよりも少なかったと,ほかの講師に比較しましても少なかったということで,これが大きなウエートを占めて減額になっておるということでございます。 110 ◯足立委員 ちょっとよく理解できないのですが,ほかの職員よりも少なくて済んだというのは……。 111 ◯大森財務課長 ほかの校種,小学校費とか中学校費ございますが,養護学校の中の期限つき,例えば育児休業者などに対する補充というものが,当初見込んだよりも少なかったということがございまして,減額になっておるわけでございます。 112 ◯足立委員 それにしても,余りにも金額が大き過ぎませんか。予測の違いというのは,どういうところから生まれたのでしょうか。 113 ◯大森財務課長 ただいま申しましたほかに,全体的に見ますと,いわゆる期末勤勉手当,これは養護学校費に限りませんけれども,これが 100分の30の減額がございます。あるいは職員手当もそうでございますが,さらに給料につきましては増額という背景ございますが,期末勤勉の 130%の減というものも大きな要素になって,トータルで7億 9,000万円ということでございます。 114 ◯足立委員 いずれにしても,理屈は立つのでしょうけれども,当初の見込みと比べて率からしたらかなりの金額になりますよ,この部分に関してだけ申し上げれば。だから,なぜ最初からこういう読みができなかったのか。平成12年度予算については,減額した部分についての計算の仕方については,きちっと反映さておられるわけですね。 115 ◯大森財務課長 基本的には,当初予算の人件費につきましては,要求年の10月1日時点の教職員数を基本としまして積算をしております。この育児休業者などにつきましては,少し見込みが難しい部分もあろうかと思っております。 116 ◯足立委員 それから,先ほどのパソコンの関係ですが,入札が低入札で済んだというお話ですが,その後のアフターケア,あるいはメンテ,次への問題はないのでしょうか。  うちの例なのかどうか,新聞で何円かで入札をやったみたいな話があるようですが,そういう極端なものではないのですか。現計よりも半分とか3分の1になっているという金額については,いかがでしょうか。 117 ◯稲葉高校教育課長 約 1,900万円のものが 1,300万円ということで,極端に低いものではないということでございます。 118 ◯足立委員 そういう見方であればよろしいのかもしれませんが,平成12年度の予算の中では,平成11年度に試算した見込みで予算化されているのでしょうか。当然,来年の今ごろになると同じようなことが出る可能性がある,その入札の仕方によっては。競争社会ですから,それはいいのですけれども,非常にいいことですが,そのことが次へ何か影響があっては困りますから,そういう意味で申し上げているのですが,それはいかがでしょうか。 119 ◯稲葉高校教育課長 12年度の予算要求におきましても,11年度の下半期の予算設定と同じような発想で予算要求はしております。ただ,今回の委託先の業者が必ずしもそこに当たるとも限らない,また業務内容が来年度の方がやや広げて要求しておりますので,ことしと全く同じ減額で間に合うのではないかというところまでは自信が持てないということで,同じ要求をしているということでございます。 120 ◯足立委員 次に,インターハイ関連で確認をしておきたいのですけれども,今,御説明さまざまいただいて,関係者の御努力に敬意を表したいと思いますし,しかるべき成果があるように御期待申し上げたいと思いますけれども,こういうインターハイを機会に,部活動をする,文科系ではなくて体育系の部活動をするすそ野を広げるという作業,これは競技種目が強くなるということとは直接には結びつきませんけれども,すそ野を広げるということは,結果的にはそうなる可能性もあるわけで,現状,体育系の部活の人はかなり減ってきているという話も伺っています。その実態がどうなっておりますのか,もしわかればお教えいただきたい。  それから,種目の一つのテニスについて基本的なことを伺っておきたいのですが,中学校の部活は軟式しか認めていませんね。高校に行くと硬式ですよね。インターハイの種目は硬式ですね,種目は。 121 ◯坂本保健体育課長 両方あります。 122 ◯足立委員 両方あるのですか,中学校のときに軟式しか認めない,硬式認めないというのはなぜなのでしょうか。両方あるなら,中学校から硬式も認めていいのではないかと思いますが,その仕切りがどうなっているのか,確認したいと思います。 123 ◯坂本保健体育課長 まず,最初の第1点目でございますが,部活動の活動状況でございます。平成11年5月の調査で,中学校体育連盟で部活動をしておる割合でございますが,男子が87.1%,女子が63.2%,合わせまして75.4%でございます。中学校につきましては,ここ数年横ばいでございます。75から76を動いておるという状況でございます。  高等学校につきましては,同じ調査でございますが,男子が38.6%,女子が19.8%,合わせまして29.2%でございますが,極端に女子が低くなっておりますのは,平成9年から若干女子が落ちてまいりました。その一つといたしましては,今の19.8%といいますのは,実際に部活をみずからやっている生徒でございます。そのほかに,女子が各部のマネジャーとしてかなり多くの生徒が携わっております。それはちょっと省いております。女子につきましては,マネジャーで運動部活動を支えたいという傾向が,最近はふえております。中学校と同じように,高等学校も9年度以降ちょっと落ちたのですが,30%から32%を上下しているということでございます。  第2点目でございますが,硬式テニスと軟式テニスでございますが,先ほど申し上げましたように,インターハイにつきましては,28競技の中に,軟式テニス,現在はソフトテニスと名称を変えておりますが,ソフトテニスとテニス──硬式テニスをテニスと表現しております──どちらも競技種目としてございます。  それで,中学校は,中学校体育連盟の中に専門部を持っているのがソフトテニス部でございまして,実際に硬式テニスで活動している生徒も,数にしますと 240名ぐらいはおります。これは特定のところになってしまいます。私立で,硬式テニスを部活として認めているところが,幾つかございます。そういうところがやっておるわけでございます。  それで,仕切りとしましては,硬式テニスは,テニスコートもお金もかかりますし,あるいはボール等もお金がかかるということで,なかなか学校の教育活動の中で取り入れていくのは,まだちょっと早いのかなという感じをしております。  以上でございます。 124 ◯足立委員 テニスの方のお話ですけれども,高校は,これまた同じ硬式と軟式両方あるわけですね,当然インターハイあるわけですから。高校の比率,実際競技している比率というのはどの程度になっていますか。 125 ◯坂本保健体育課長 ソフトテニスが,男女合わせますと約 2,000名おります。そして,硬式のテニスの方が 1,700名ぐらい。ほとんど数的には変わりないのですが,ただ,部活の種目を幾つの学校がやっているかということになりますと,今ちょっと調べれば出てきますけれども,ソフトテニスの方が設置率は多いはずでございます。 126 ◯足立委員 これは要望にとどめますけれども,根強い硬式テニスについて,中学校からそういう練習,部活もできる環境づくりが可能にならないかという要請を間々受けます。今,お話を伺いますと,お金がかかるということが最大の理由のようですけれども,ぜひ現実をもう少しお調べいただいて,全部そういうところで認めるということではなくて,順次そういう要請の強い,例えばつくば市の地域とか,水戸,日立の大都市部の地域とか,そういうところから御検討いただいて,門戸が開かれればと思います。これは要望にとどめておきたいと思います。  今,中学校で硬式テニス 240人ですよね。そうしますと,中学校で軟式であった人が,ほとんど高校へ行って硬式になるわけですね,このデータからいきますと。軟式から硬式に変わって競技の優劣がどう違うのか,やはり中学校からやっていた方がおのずと強くなるという関係者のお話です。インターハイをより強くするという意味でも,テニスの特に盛んな地域があります。その地域についてはそういう検討はできないかどうか,これは要望しておきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  次に,最近の新聞報道で,これは県西地域の下館中学の卒業式の模様がありました。田崎先生という校長先生が,生徒に卒業証書を渡すのと,生徒から卒業証書を渡されたと。たまたまその田崎先生がことし終わられるということで,生徒から,教職の全課程を終了したことを感謝の意を込めてここに賞すると,こういう感謝状をいただいた,表彰状をいただいたと。しかも,生徒も送るんだけれども,生徒のアーチをくぐり抜けて田崎校長は学校を送られたというか,卒業証書を送られたという表現がありました。非常に心温まるお話でございます。  しかし,現実,県下の中学校の卒業式はどうだったんだろうかと,こんなふうに思いをいたすところに,私どもの地元の某中学校では,残念ながら大変厳しい現実があったようであります。その中学校では,3月7日が高校入試ですから,入試を終えて翌日に,1人の中学3年生が,10日の卒業式を前に逮捕されるという事例がありました。これは,教育委員会,義務教育課も御存じだと思います。この中学校の卒業式がどうだったのか,もしおわかりになれば,お答えいただきたいと思います。 127 ◯水越義務教育課長 それにつきましては,状況等把握に副参事の方で行っているものですから,かわって答弁させていただきます。 128 ◯梅原義務教育課副参事 土浦の中学校の卒業の様子でございますけれども,特に大きな特別なことがあるということではありませんでしたけれども,特異な状況といたしましては,一部の子供が式が始まってから入ってきまして,暴走族の服装をして,国旗を掲げて,仲間が何人かそろって,中には真っ白な服,真っ赤な服などを着ながら講堂に入るという状況もございました。 129 ◯足立委員 その中学校のことは,具体的に後ほど申し上げたいと思いますが,この卒業式,こんな感じの中学校というのは,今,どうなのでしょうか,ふえているのでしょうか。白い服装をしたり,刺しゅうをして魂とか入れたり,ズボンも作業着みたいな紫色のだぶだぶの幅広のを着て参加したりということのようです。こういう実情はどの程度なのか,県下の中学校で。特にここだけが特異なのか。  例えば魂と刺しゅうを入れた制服を着ていく生徒,卒業生が何人かいる中学校が多くなっているという話も聞いているのですが,もしおわかりになれば,お教えいただきたいと思います。 130 ◯水越義務教育課長 卒業式の状況等をそれぞれの教育事務所等から御報告をいただいたのですが,委員おっしゃるように,気になる学校等もございましたが,皆おごそかな中に式ができましたというところが大部分でございました。  ただ,一部,県南地域の学校で,若干服装で目立つ学校が4,5校あったような報告を受けております。 131 ◯足立委員 この卒業式の状況に参加をしたベテランの教育関係者,何年も校長をやった経験者の方が感想を漏らしておりましたのは,厳粛な感じが全くしなかったと。そうでしょうね。それから,何か白けた感じがしていたと。今まで経験したことがない卒業式,好ましくないという意味で経験したことのない卒業式だったと。大荒れの卒業式ということではないと,むしろ去年の方が大荒れしていたと,この学校は。集中しない,全体的に何か好き勝手にやっていると,気ままにやっているという感じの卒業式だったというお話をいただきました。  先ほどの下館の中学のお話と全く好対照の卒業式の様子で,この校長先生,いかばかりの心境だろうとお察し申し上げますけれども,普通は,一般的に中学校卒業式に,ほぼこういう話というのは落ちついてくる,そんなに飛び抜けてというのはないにもかかわらず逮捕まで出るという状況で,いろいろお話を伺いますと,昨年からさまざまな新聞報道がされていますが,同じ中学校かどうか別にいたしまして,女子中学生が入れ墨をしたと,あるいは器物損壊とか対教師暴力,4人の生徒が7人の先生に去年の6月に暴力を加えて打撲傷を与えたと。それから,中には金銭強要及び暴力があった,あるいはドアなどの器物損壊,授業妨害もあると。  この逮捕の例というのは,ことしの2月の半ばに,たばこを注意された生徒がその先生に暴力を振るい,打撲及び脊椎ねんざを与えたと。それから,花火のいたずらがあった,加害者不明の花火のいたずらがあったと。ことしに入ってですが,ガラス蛍光灯の破損加害者が不明であると。  いずれにしても,一連のこういうものがあって,私も,非行の問題行動等への新たな対応のためにというマニュアルを読ませていただきましたけれども,こういう現実とこのマニュアルと,非常に落差があるように思えて仕方がありません。この中学校のこういう問題行動は,当然教育委員会御存じだったと思いますし,もう少し未然というか,こうなることの前に対応できなかったのだろうか。もう少し指導なり,あるいは地域も学校も,もっと教育力を高めた形で対応できなかったのだろうかと。教育長は,本会議で,地域社会,家庭も含めた地域の教育力を高めるというお話がありましたけれども,そういうことはできなかったのだろうかと思いますが,いかがでございましょうか。 132 ◯水越義務教育課長 今,委員御指摘の学校につきましては,市の教育委員会としての対応という段階が,4月当初あったかと思います。私どもがこのことについての状況をある意味で確認しましたのは,管理訪問を実施して,どうも学校の状況がおかしいということから,その後いろいろ教育事務所の生徒指導班等に指示をしまして,学校の状況等を把握しました。とりあえずできることは何であろうかということで,人的な支援を3学期からするということで,スタートさせたというところが状況でございます。  この荒れの問題,いろいろあるわけですけれども,現実に調査をしていく中で明らかになったことは,この学校の場合は,今おっしゃったように,校長先生も大変力量のある方ですし,本当に地域も巻き込んでといいますが,地域の協力も得るように,そして職員も一体になって,本当に一生懸命努力してきて,俗に言う,なすべきものは次々とやったんだけれども,現実にはそこのところがうまく機能しなかったという状況なんだなということを感じております。  なお,この学校につきましては,今,県教育庁として何ができるかということについて,種々施策をめぐらせているところですが,1つは,まず今年度の新しい組織の中で生徒指導班もできましたし,課としましても指導面と管理面が一体になりましたので,そういった面から,これについての対応をさらに考えながら,また新年度については,途中からの人的配置でなくて,当初からの人的配置ということも考えながら対応していくということで考えております。 133 ◯足立委員 大変前向きというか,お話をいただきましたが,地域も学校も教育委員会も関与していただいて,積極的に解決をしていただきたいと思います。  既に,1年生,2年生,2年生は静かなようですが,1年生にそういう芽が出てきているという話ですから,早く早く手を打つということは必要なことかと思います。  今,いみじくも言われた,学校がおかしいとわかって指導……学校を見てきて初めてわかったと。そうしますと,そういう具体的な対応が始まったのは3学期から,ことしになってからという意味ですね。 134 ◯水越義務教育課長 人的支援は,3学期の当初から1人教員を措置しまして,生徒指導主事が動ける体制をつくったということでございます。 135 ◯足立委員 この学校に当てはめて,たまたま例を出させていただいていますが,学校の校長を先頭に,地域も家庭も巻き込んでというお話がありましたが,これで解決できなかったわけです。どうしたら解決できたのでしょうか。もっと早くわかったら,できたのでしょうか。何が欠けていたのでしょうか。所感で結構ですから,お話しいただければありがたいと思います。 136 ◯水越義務教育課長 大変難しい問題といいますか,学校がそういう状況になりますと,本当にいろいろなことを手を尽くしていって,結果として,ある時期におさまる時期があります。そのときに,何がよくてこの学校が再生したのかということを振り返ると,多分あれだったろう,これだったろうという話はあるのですが,本当に特効薬として効いたものはこれだったんだというものは,現実に,今までのいろいろな事例を聞いてみますと,幾つかは思い浮かびますが,これだというものがなかなか見つからない。  そういうことの中で,学校の置かれている状況もあると思います。1つは,地域社会といっても,3世代が一緒に暮らしているような地域での連携の状況というのと,例えばまちの真ん中の比較的お隣同士の関係が希薄な学区で問題が起こった場合とでは,なかなか地域の支援をいただくといっても,この状況に違いがあるということがあります。そういう状況の中で,どんなふうに対応していくかというのは,その状況の中で考えていかなければならないんだけれども,マニュアルどおりといいますか,あらゆる考えられる手を尽くしても,最終的には人と人とのつながりの中で,どれだけみんなが本気になって,学校に対して,あるいは学校も地域に対して,どれほど関係が強くつくれるかというところが,差として出てくるのかなと,そのあたりが考えられることではないかなと思います。  まとまりませんけれども……。 137 ◯足立委員 もう一つ,具体例を挙げてお話を伺いたいのですが,北相馬郡のある中学校で,同じように暴力事件,不登校のケースがありました。これもやりとりしていますから,おわかりだと思いますが,かいつまんでどんな状況なのか,教えていただけますでしょうか。 138 ◯水越義務教育課長 すみません,かいつまんでといいますのは,どんな状況でしょうか。 139 ◯足立委員 どういう内容の暴力事件だったのか,不登校になったのはどういうことなのか,簡潔で結構です。 140 ◯水越義務教育課長 ある男子生徒が,たまたま下級生の何人かの子にからかわれたということが原因で,そのことがあって,その子も腹に据えかねたということで,その子の家に行ってちょっとどなったと。それに対して,今度は何人かの後輩が行って,その子供に暴力を振るったと。そのことが引き金になって,結果的には学校へ行けなくなったと。そして,その暴力を振るった3人の子供以外の子供たちも周りの中にいて,何となく自分が周りの人たちから圧迫といいますか,そういう感じを受けて学校に行けない状況ができてしまったと,そんな事案だと認識しております。 141 ◯足立委員 かいつまんで言うと,そういうことになってしまうのかなという気がしますけれども,現実は大変深刻な状況で,まず中学3年生がからかわれたという表現ですが,認識が全く違っているだろうと思います。ここに,からかわれたという表現になっていますけれども,体を振り回されたと,殴られているわけです,この子は。これがからかいになるのかな。そのことがきっかけで,結論としますと,平成11年11月18日の夜,その3年生が呼び出されて,近くの雑木林,公園ですが,かぶとむし公園,昔あった雑木林を改良して公園にした,そこに呼ばれて,3人の生徒から,1人が金属バット,1人が竹刀,1人が鉄拳で殴られたそうですけれども,午後の9時,8時半ぐらいから10時前後まで2時間もやられたと,こういう状況があったわけです。  こういう具体的な例に対しまして,学校の対応仕方,これは満足のいくものだったと理解をされていますでしょうか。 142 ◯水越義務教育課長 おっしゃるとおり,事件が起こっているのが11月18日かと覚えておりますが,それ以後の対応というのは,非常に学校としてはスローで解決がおくれた,そのことが学校に行けなくなるということにも大きくつながっていると。そういうことでは,これへの対応がおくれて,まことにこれは学校として責任があるなと感じております。 143 ◯足立委員 いずれも,今のお話,土浦市内の某中学校も北相馬郡のある中学校も,対応がおくれた。それから,具体的に明らかにする時期というものがあるだろうと思いますが,それがおくれてしまった。  一方,つくばのある中学校の卒業式を伺いました。この中学校でも,そういうことがあったんだそうですが,卒業式開始になっても卒業式がスタートしない,20分程度おくれた。その理由は,5,6人の生徒が魂と書いた刺しゅうの学生服を着てきた。下が,さっき申し上げた妙なズボン,土木作業員のような紫色の幅広のだぶだぶのものを身につけて来たと。学校では,何とかその生徒を卒業式に制服に着がえさせて入れたい,それでおくれたのだそうですが,結果的にはズボンだけはかえさせることができた,それに手間取っておくれたということなのです。しかし,その学校は,よくよく聞きますと,校長が,とにかくガラス張りというか,みんなガラス張り,PTAも,何かできることがあったらといってボランティアで1人1週2時間,学校の問題児の授業の面倒を見ると。せっかくPTAが来ても,生徒が来ないなどということが随分あったそうですけれども,いずれにしても,学校と地域,あるいは家庭まで入っているのかどうかわかりませんけれども,大変な積み重ねをした結果,その卒業式はどうだったかといいますと,この生徒5人,6人,最終的には,目に涙をためながら,おれは学校が好きなんだと,長くつき合いたい,また来るよと,こう言って帰っていったという例なのです。  下館中学校の例もある,あるいは今申し上げた土浦の某中学校の例もある,またつくばの某中学校のそういう……好ましくはないかもしれないけれども,努力の結果,余り問題にならずに子供たちはいい印象を持って帰っていった。  私,一番心配するのは,学校は生徒が卒業したら終わりだよと,こういうことが1つ心配だなと思いますことと,もう一つ,このマニュアルをつくっても,どこまでこれを明らかにできるのか。やはり管理職の意識というのは,かなり次の対応に影響が出てくるように思えて仕方がありません。  このマニュアルの中で,例えば学校では対応し切れないような問題,学校以外との連携,家庭,地域,場合によっては警察,幅広い連携が必要だと。しかし,今申し上げたように,どうも前に進んでいる学校とそうじゃないところの差というのは,微妙に,学校側はそれを抱え込んでしまって,外に向かってオープンにしないという状況があるように思います。オープンにしないのでは,連携しようにも連携できないわけでして,その部分というのは,資質なのか,それとも何か教育庁,教育委員会,学校関係全般的に,隠そう,隠そうという傾向があるように見えてしようがないのです。マニュアルの中にも,それではいけないというのがありますけれども,現実,今,問題を起こしている,あるいは卒業式が問題になった,結果論としてそうなる背景をよくよく尋ねてみると,隠したがる,抱え込んじゃう,オープンにしないということが大きな問題かなと。  そういう意味で,この問題,教育長に伺っておきたいのですが,地域の教育力を高める,どんなにマニュアルをつくり対応を考えても,校長がそういう状況であっては,前に進まないと思います。物によりますでしょうけれども,隠そうということではない,オープンにして地域と話し合う,そこからまず物事はスタートするのかなと思いますが,その点,地域に開かれた学校,学校評議員制度これからやっていきますね。そういう開かれた学校づくりという意味で,教育長の御所見を伺っておきたいと思います。 144 ◯川俣教育長 幾つかの事例を挙げながら,学校の問題行動等への対応についての問題点を指摘いただいたわけでございますが,今回,幾つか,いい事例と,なかなか解決できなかった事例とお挙げになって,いい事例について,2つぐらいの事例をお話しになりましたけれども,教職員及び児童生徒というものがお互いに心を開き合っているような環境のところでありますと,問題行動が起きても,割かし意思疎通もうまくいって早く解決できるんだなと,お話を伺ってそういう印象を受けました。また,対応の悪いところというのは,意思疎通も悪い,協力体制もできていないということもわかりました。  まず最初に,私は,物事の認識というものをきちんとできるかどうかが大きな問題だろうと思っております。校長を初めとして,実際に学校で児童生徒を預かる教職員が,学校の中でどういう問題が起きているのか,起きていないのか,起きていたらどんなことになっているのか,まずその認識をきちんとできるという能力を高める必要があろうと。
     そういうことで,問題行動等への新たな対応のためにとか,いじめ問題の克服のためにという冊子をつくったのも,まず問題意識,子供たちの間にそういうことが起きているかどうかと,いつも注意して見ていくという意識を持ってもらおうということが,第1点でございます。それから,そうしたことがもしもわかった場合どうやっていくかということで,具体的にどんな手法があるのかというものを具体例を入れて,当然ながら,先生にも長い間やっている年季の入った先生もおりますし,学校を出てすぐの先生もおります。それがクラス担任をやっているわけでございますから,やはり何らかのマニュアル的なものも必要であろうということで,具体的な事例も当然ながら入れております。  そしてまた,それだけでは,御指摘のとおり,当然,今の世の中の流れからいいまして,子供たちに対応できないというのも事実でございますので,関係者が早く一体的になって連携をとって対応すべきであるということも,そのマニュアルの中に入れてあるわけでございます。  私は,まず校長を初め,校長が学校の最高責任者でございますから,校長を初め,教職員がまず認識を持てるような,そういう意識改革,いつもそういう意識を持っていてほしいということと,それを見つけたらば,抱え込まずに,私は学校の中で努力して解決しようということそのものに反対ではございません。そういう気力は必要でございます。しかし,いつまでもそういうことをやっていたのでは解決できないというのは,目に見えてくるようなときがあるわけですから,そういうときには,早目に関係者と一体となってやると。  先ほど評議員の話が出ました。場合によっては警察までという話も出ました。我々もそう思っておりますけれども,なるべくそういうことにならないように,みんなで早く手を打つということを考えていかなきゃならないだろうと思っておるわけでございます。  それから,隠そう,隠そうということ,今ちょっとお話出ましたけれども,そういうことであっては,決していい学校はできないと。生徒,あるいは父兄,地域から信頼される学校になり得ないということで,学校のパブリシティーの問題についても,冊子をつくって学校に配っております。どういうふうに対外的に学校をオープンにしていくか,学校の中身を公表していくか,そしていろいろな意見を取り込むべきか,そういうことについて,マニュアルをつくってガイドとして出しているところでございます。そういう冊子も有効に活用し,その中でみんなで意識改革をして,そしてみんなで事態に対応していくと,そういう体制をつくっていきたいと思っております。 145 ◯足立委員 ただいまの北相馬郡の生徒のお話ですけれども,この子は,去年11月から登校しておりません。11月18日にそういう事件があって,その後,12月6,7日と2日間説得をされて学校に行きましたけれども,別な部屋で勉強している壁を別な生徒がたたいておどかしたり,何かチクったら殺すぞみたいな形で,後をついてきてその生徒をおどかしたりということで,3日目からずっと来ておりません。中学校の対応も,担任の先生は電話は何回かくれたようですけれども,現実,生徒本人に会えずに今日まで来ているという状況があります。  私申し上げたいのは,その子は,そういう理由で不登校のために……本人は,本当にまじめな正義感の強い生徒のようです。その生徒が,その不登校のためにどこの高校にも行けない,こういう状態があります。内申書でみんなだめです。この子は千葉県の定時制の高校に入ったと伺っていますけれども,この2月29日に高等学校入学者選抜制度検討委員会で,そういう子のために,不登校生徒等については合否の判定において不利が生じないように配慮すると,こういう答申が出ています。これは具体的にどんな取り組みをしていただけるのでしょうか。 146 ◯稲葉高校教育課長 2月29日に報告されました入学者選抜制度検討委員会における検討内容,報告事項の中で,不登校の生徒については不利にならないように配慮すると。その後,具体的には,申告書等を提出させるという文言もございます。中学校時代にもろもろの理由で学校に行けない,行きたくても行けないような生徒,結果として調査書がかなり厳しい評価を受けざるを得ない,そういう場合に,現行制度では,学力検査と調査書両方合わせて判定に使っているものですから,調査書の方で足を引っ張ってしまうと,学力検査を頑張っても結局は落ちてしまうという指摘があったわけですけれども,今回の報告書の中で提言されております選抜の方法は,学力検査と調査書の両方を用いる部分と,ほとんど学力検査重視という部分と,調査書重視という部分と,三通りの方法を一つの学校で採用するような提案がなされております。  したがいまして,結果としまして,不登校生徒が不利にならないということは,結局,調査書が非常にまずい状況である場合でも,学力検査の方で頑張ればそっちで判定できるということで,現行制度よりは,不登校生徒への対応がかなりなされるという状況が設定し得ると考えております。そういうことで,不登校生徒に特別枠をつくれとか,そういう報告書の内容ではございません。 147 ◯足立委員 せっかくそういう答申いただいたわけですから,こういう生徒がむげに入学を断られるようなことのないように,中学校と高校の連係プレー,そういう答申が出ているわけですから,ぜひ救済できるように具体的な対応をお願いしたいと思いますし,心の通ったお願いをしておきたいと思います。  ところで,質問の最後にちょっとお伺いしておきたいと思いますが,私は,ある親からこんな質問を受けました。足立さんどう思いますかということですが,当たり前のことをきちんとやる生徒,例えば勉強もそこそこやる,態度も悪くない,学校に行けば掃除当番その他もやる,当たり前のことをきちっとやる生徒が,髪を染め,耳に穴をあけピアスをする,何が悪いのだろうかという質問を受けました。  その親は,つい先ごろまで坊主頭でなきゃいけないと言っていたじゃないですかと。今は長髪じゃないですかと。その坊主頭,本当にわずかな期間に,坊主頭が悪くて長髪がいいと変わると思いましたかと。我々の世代は,お金もない,時間もない,厳しい世代だった。しかし,今の子供たちは,携帯電話一つとらえてみても,みんなあると。金銭的にも,時間的にも,全部が全部そうじゃないにしても余裕がある,豊かな時代に入っている,親も若くなってきている。そういう時代背景の中で,足立さん,なぜ悪いんですかねと,こういう質問を受けました。  私は私なりに答えましたけれども,この点いかがでしょうか。 148 ◯稲葉高校教育課長 ただいまの委員の御指摘は,今回の3月9日だったと思いますが,議会の一般質問において,教育長が,高校生の髪形,服装などの生活指導についてという御質問に対してお答えした部分,その際質問された議員の発言内容とかなり似通っているのではないかと思っておりますが,その際教育長は,いつの時代も大人にとっては理解しがたい面があり,これらをどう評するかはなかなか難しい問題であると受けとめております。教育委員会といたしましても,非常に難しい問題であるという受けとめ方をまさしくしております。しかしながら,高校生である以上は,そこにルールが必要になってくるというところで,なぜルールが必要なのかというと,そこは結局心の教育に帰着するのではないかと,そういうふうに答弁をしているところでございます。  委員御指摘のピアス,茶髪,ピアス,茶髪が悪いのではないのです。そのことによる,あるいはそのもとにある部分が果たしてどうかというところが,一番問題になるんだと,そこが教育であると。校則にしてもそうだと思いますけれども,これが悪い,あれが悪いと結果としてあると思いますが,もとにあるのは,生徒が将来立派な大人になってほしい,そういう期待から,結果として校則というものをつくって,一つのルールの中で生活していってほしいと。  ただ,往々にして,そのルールだけが表に見えるために,厳しいとか,何でそんなの取り締まるんだとか,そういうところは,生徒や,そういうことを指摘される保護者と学校との共通理解が欠如していると,そういう質問というか,指摘が出てくるのではないかと。それは,現状では学校の中で不足している部分ではないかという部分もあります。  したがって,先ほどの御質問にもありましたように,学校と保護者,地域との会話,連携というのは,そういう部分に重要な位置づけが出てくるのではないかと考えております。 149 ◯足立委員 私も,この居並ぶ同じ世代というか,若い委員おられますが,稲葉課長とそんなに違わない世代ですから,全く同じですし,陰の声でそうだ,そうだと,私もそうだと思いますよ。  私も,そのお話に加えて,あなたが高校へ入って高校が受け入れますかと,中学生の両親ですから,受け入れられないのはあなたにとって不幸せではありませんか,その子供にとって不幸せではありませんかということまで,つけ加えて申し上げはいたしましたけれども,しかし一理あるなと,これは非常に難しい。価値観,対応方,判断ちょっと狂うと,これはよっぽど自信を持って対応しないと大変なことになるなと,こんなふうに思った次第です。  一方,確かに,つい先ごろまでですよ,坊主頭で,長髪ではいけないということは,あっいう間に4,5年で変わってしまったわけです。もう一方,心の豊かさと外面的なものというのは,一緒にならなきゃいけないけれども,内面的なものよりも,外面的な自己主張というのは,やはり20代まででしょうね。そういう意味で,彼らの自己主張も,ある意味では認めていかなきゃいけないのかなという気持ちも,お伝え申し上げたいと思います。  それで,午前中に議論があったということで,私あえて余り多くの議論をいたしませんけれども,高等学校編成審議会で1次,2次の答申があったと。内容,それから形の質問があったそうですけれども,個性の尊重という意味で,東京都立桐ヶ丘高校,そういうピアスをしたり,お化粧したり,髪を染めたりする高校生を受け入れる高等学校をつくったわけです,東京で。この4月からつくられた。今,議論している価値観とは全く異なる高等学校を東京でつくるわけですよ。  これをつくるつくらないは別にいたしまして,この学校は,先ほどのお話にもある,定数に満たなくて定数の半分も来ないなどということじゃない,新聞報道ですけれども,ここは7.03倍,後期は18.3倍という倍率となっていると。で,ピアスをした,お化粧した子供たちが喜々として来ていると,こういう実態はどうなんだと,私もこれは自問自答する課題です。  高校編成審議会で問題提起はされておりますけれども,我が県も,ここまでやれとは言いませんけれども,抜本的に高等学校のあり方,ぜひ賢明に,そして先取りをして,慎重に御検討いただきたいことを要望して,質問を終わります。 150 ◯飯野委員長 荒井委員。 151 ◯荒井委員 先ほど木本副委員長の質問の中で,私学と県立を対比して,私学の皆さんは,入学試験料等いっぱいいただいて,比較的裕福にというか,豊かにというか,そういう運営をしているところもあると指摘をされましたけれども,私は,私学たりといえども,総じて運営上,困窮しているとまではいかないにしても,なかなか容易ではないんじゃないかなという見方をしておるんです。  私どもの地域に,固有名詞は避けますが,私学が1校あるわけです。最初の創始者が3年間やって,あとは県内の私学が7年間やって,去年ですか,撤退をしていったと。相当高額の借金があって,金利負担もままならないと。昨年度にかけて,例えば教職員のボーナスとか給料カットだと,やめていく方々も大分おられると。そのままでは生徒に影響が出ますから,茨城県の教員採用試験の茨城県の場合は受からなかったら先生になれないのですけれども,大学で教職員課程やって免許さえ持っていればできるようですから,そういう格好で今行われておると。  こういう公式の場ですから,そういう風聞をあからさまに申し上げることは差し控えますけれども,私学は県立に先駆けて入試をやりますよね。先ほど副委員長から出たように,確かに,入学試験料というのは大きな財源になるものだと思います。その学校も,合格者に仮合格通知をして,私の聞いたところでは,30万円入学金を入れてもらったら正式合格だということも聞いておるんですよ。もしもこの学校が,パンクと言えますかどうか知りませんけれども,そういうことになった場合,そこで収容されている生徒たちはどうなるのかなと。  私学にかかわる事項が,教育庁からいつの間にか総務部総務課に行っちゃったと,なぜだろうと,県会議員もわからないような機構改革がばんばん県で行われるんですよ。私は,長い間組織の飯を食いましたから組織論は詳しいつもりなのですが,理解のできないような機構改革も行われる。  私は,電話かけました,総務部総務課に,あなた方この実情を知っておりますかと。知っておりますと,知らないでは通らないから。よく調査をしてごらんなさいよと,こう言っておきましたけれども,金を出すから,国なら大蔵省なのかな,総務部は。だから,総務部へ私学は…… 100数十億円の補助金出すからそこへいっただけでは,済まされないと思うのです。だって,教育の一番の源は教育庁でしょう。そうなったときに,どうなるんだと。  例えば銀行ですよ。銀行が倒産した,パンクしたと,国が公的な資金を入れているから預金者を保護するというんですよね。仮に,最悪の場合に,そういう状態にこの学校がなったときに,この子供たちをだれが救済するのですか。それが1点。  それから,ことしから鹿島灘高校が1学級減になりました。これも年々再募集をして,だんだんじり貧のような格好をたどりまして,1学級減にしたらことしは定員オーバーで,歯どめがここでかかったのかなという思いもするのですけれども,もしもそういうことになったら,生徒を減らしたからといって校舎を整理しちゃうわけではないのですから,同じ地域ですから,いつでもそういう場合には鹿島灘で引き受けられるような心の構えを,県教育庁としたって持っていてもらわないと困るんじゃないかと。  鹿嶋市だって,人口6万 2,000, 3,000人あって,県立高校1校で,その私学があるために2校という格好になっているのですけれども,鹿島灘は,大野村が合併しましたから県立高校2校ですか,2校プラス私学1校ということですけれども,とてもじゃないが,そういう形にしないと需要を満たすことはできないと思うんですよ。これらについて,私は伺っておきたいんです,地元選出の立場で。 152 ◯川俣教育長 私学関係の事務が教育委員会から知事部局に移ったということでございますけれども,実は,移ったということではなくて,本来は,御承知のとおりでございますけれども,知事の方の仕事でございまして,うちの方が補助執行ということで,向こうから,単純に言えばやってくれよというわけで手伝っていたということで,一切私学に対する書類関係は,教育委員会ではなくて,知事名で行っておるというのが現実的な話で……。       〔「全国では茨城県と何県かしかないでしょう」と呼ぶ者あり〕 153 ◯川俣教育長 今,ちょっとお話が出ましたけれども,教育委員会で補助執行しているのは,うちと1県ぐらいだったかな,全部で3県でございます。これにつきましてはいろいろ議論がございまして,御承知のとおり議会の方で行財政改革調査特別委員会をつくっていただいて,どう行革をやっていくかという組織の見直し,事務分担の見直し等をやったときにも議論をいただきまして,それで教育委員会から知事部局に戻すという言い方は正しくはないのですけれども,知事部局の方でやってはどうかという議論もしていただいたという経過がございます。  今,仮定の話で,私学がもしも倒産した場合にどんな手があるのかというお話がありましたけれども,学校があいている場合は受け入れてはどうかという御提案かと思います。我々の方として,実際に,そんな大きなことでもなくて,普通ですと転校というのがございます。例えば引っ越しや何かで受け入れるという場合には,当然,県立高校ですから試験がございます。その試験を受けてもらって,受け入れるということはやっております。  ですから,そういう場合,仮定の話でございますけれども,ある私学が倒れた場合,そこに在学中の生徒を,その地域,あるいは少し広目の地域の県立高校で転学として受け入れるかどうかということは,当然検討に値すると私は思っております。  一つの御提言をいただいたということで,今後,そういうものについても検討していきたいと思います。 154 ◯荒井委員 仮定を前提に物を言っていてもしようがないのですけれども,最悪そういう事態に遭遇した場合には,そこで学ぶ子供たちはみんな県民の子ですから,そこらもよく念頭に置いていただきたい。  全国では,ほとんど知事部局がというお話ですけれども,知事部局でも教育の専門家がいればいいんですよ。金子元が総務部だから,それで仕切るということだけでなくして,私学の運営だって,県立高校以外の私学だって県民の子ですから,教育的な配慮というか,教育の専門家が事に当たるようなことでないと,総務部総務課だけでは,私は本当の姿でないと思うんですよ。  いいです。これ以上追及をしようとは思いませんけれども,実際,現実問題として起こった場合には,対処してもらわなきゃならないですから,架空を前提に物を言っていてもしようがないですけれども,そういうことで,これは問題提起にとどめておきます。  もう一つ,高野連という組織,これは一つの人格を持った組織ですよね。独立機関ですよ。しかし,中身,これを構成しているのは高等学校の教職員ですよね。その場合に,人格を持って独立した組織である場合には,県教育庁として,窓口は保健体育課になるかもしれないけれども,物を言う場合にどの程度の助言指導ができるのか,ちょっと伺いたいのですけれども。 155 ◯坂本保健体育課長 委員御指摘のとおり,高野連は高等学校の生徒の野球部の団体の集まりでございます。そのほかが高体連ということになっておりまして,私どもが窓口として高体連等に指導をしております。高野連につきましても,話し合いの中で,指導しなくてはならないことは私どもで指導していきたい,また指導してまいりました。 156 ◯荒井委員 指導なさる場合に,出向いて指導するのか,高野連の関係者に来ていただくのか,どっちなんですか。 157 ◯坂本保健体育課長 指導していく場合,来ていただくかということですね。事によっては,来ていただいて,会長,理事長にお話しすることもございますし,私どもも行く場合もあるかと思います。 158 ◯荒井委員 県議会で高野連に関する質問したのはおまえが初めてだと,20年ぐらい前ですか,私は,当時の保健体育課長とやりとりをしたことがあるんですよ。  例えば何年か前に,泥んこで,夏ならいいのですが,春,泥んこ,大泥んこ,ユニホームなんかびしゃびしゃ,そういう中で試合をやらせているから,私は電話かけたことあるんです。風邪など引いて肺炎でも起こしたときにだれが責任を負うのと,引率教師か,それともそれを派遣した校長か,それとも高野連かと,私かけたことあるんですよ。  私が20年ぐらい前にかけたときはおもしろおかしく質問しましたから,高野連というのは絶対の権限を持っているようだがと,審判では,アウトと言ったらアウト,セーフをアウトと言ってもアウト,アウトをセーフと言ってもセーフだと,しかし,1球が明暗を分けるんだと,極端な言い方をすれば甲子園の道が1球で開けるか閉ざされるかと,だからもう少し審判もきちんとしたジャッジをしてほしいというのが高校野球ファンの願いだよと。だけれども,高野連としては,プロ野球みたいに審判団をその配下に置けないから,社会人の協力を得ているのだろうけれども,そういうお願いもきちんとしてもらわないと困りますよと,純真な高校球児を泣かせないでくれと,私,20年前の質問まだ覚えていますけれども。  きょうは,高野連に対する質問をここで長々と続けようとは思わないですけれども,一応,公式戦,入場料を取っていますね。これはどこの許可をもらっているのか,法的根拠,保健体育課長御存じですか。 159 ◯坂本保健体育課長 法的根拠といいますのは,私ちょっと勉強不足で申しわけありませんけれども,施設の利用に関しては,例えば県営球場を使う場合,有料の場合にはこういう使用料を取りますと明記されておりまして,それにのっとって入場料を取っておりますから,うちの方では,それに従って使用料をいただいておるということでございます。 160 ◯荒井委員 どこから許可をもらって入場料を取るか。それで,入場料を取るという場合,例えば対税務署ですか,そんなことはどうなるのかなと。要らぬおせっかいな心配ですけれども,私は入場料取ることにクレームをつけるわけではないんですよ。結構だと,高野連といえどもいろいろな経費かかるんですから。  去年,私は千葉県と茨城県の高校野球を見たのですが,千葉県の方が 100円安かったんですよ。千葉県が 500円で茨城県は 600円,この 600円,私は 1,000円でもいいと思うんです。熱心な高校野球ファンなら払ってくれますよ, 3,000円も 4,000円もプロ野球見るみたいなら払えませんけれども。これらの入場券,入場者の多い少ないで違うでしょうけれども,大体年間どのくらい高野連であるか,保健体育課長はそういったこと御承知ですか。 161 ◯坂本保健体育課長 高野連の件につきましては,理事会等で報告をされていると伺っております。私どものところには今のところ来ておりませんけれども,理事会で承認を得て決算をしていると伺っています。 162 ◯荒井委員 1年がたちました。県立水戸商業が,関東5番目の代表で出ながら,堂々全国で準優勝されて凱旋されましたね。県民として,快挙だと,私なども快哉を叫んだ方なんですけれども,ことしは竜ヶ崎一高が関東代表,茨城の代表として,この18日に出発をするようです。潮田副議長おりますけれども,どうだや,寄附金の集まり状況はと。そうしたら,余りよくないという話,私,自民党の議員席隣ですから,野球が好きでそういう話を……これ,地元自治体もなかなか大変なんですよね。県も市町村自治体も,押しなべて非常に厳しい状況ですから。なかなかこんな名誉なことないんですけれども,とにかく夏になれば1県1校出るんです。名誉であるかもしれないけれども,今度はそういう金策,これ大変だと思うんですよ。  だから,高野連あたりも,入場料取ってもいいから,もう少ししみじみと。それで,ある程度,応援団の分まではしようがないですけれども,茨城県の代表として出陣する,甲子園に赴く,そういう選手団や何かに高野連が還元するような,そういう仕組みも考えてやらなかったら,これは大変じゃないかなと。私は無類の野球ばかですから,いろいろなことを考えていまして,だから,保健体育課長,ぜひ高野連と話をしてくださいよ。私どもが話をすると,門外漢がと言われますから,ぜひそうしてほしいと思います。そのために,今,特に委員長の許可をいただいて,2点質問をさせてもらったわけです。  皆さんとともに竜ヶ崎一高の甲子園における健闘をお祈りして,質問を終わります。 163 ◯飯野委員長 荒井委員の名言に御期待を申し上げます。        ─────────────────────────── 164 ◯飯野委員長 それでは,これより付託案件について採決をいたしたいと思いますが,御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 165 ◯飯野委員長 採決は一括して行います。  第1号議案中教育庁関係,第30号議案,第69号議案ないし第73号議案,第78号議案中教育庁関係,第 102号議案,第 109号議案,第 110号議案及び第 114号議案中教育庁関係について,原案のとおり決することに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 166 ◯飯野委員長 御異議なしと認め,原案のとおり決しました。        ────────────────────────── 167 ◯飯野委員長 次に,請願の審査を行います。  教育庁関係の請願は,継続1件であります。  お手元に請願調査表を配付しておきましたので,御参照願います。  それでは,11年第35号ゆたかな教育を実現するための教育予算の充実,30人以下学級を柱とする新たな標準法の制定を求める請願を審査願います。 168 ◯飯野委員長 本件についてはいかが取り扱いますか。  御意見等がありましたらば,お願いいたします。              〔「継続」と呼ぶ者あり〕 169 ◯飯野委員長 継続との声がございましたが,本件については継続審査とすることに御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 170 ◯飯野委員長 異議なしと認め,継続審査とすることに決しました。        ─────────────────────────── 171 ◯飯野委員長 次に,お諮りいたします。ただいま継続審査と決しました本件につきましては,閉会中の継続審査に付されたい旨議長に申し出ることにしたいと思います。これに御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 172 ◯飯野委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。  以上をもちまして,教育庁関係の付託案件の審査は終了いたしました。        ────────────────────────── 173 ◯飯野委員長 次に,閉会中における所管事務調査事項を議題といたします。  本件につきましては,お手元に配付いたしました一覧表の項目のとおりといたしたいと存じますが,御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 174 ◯飯野委員長 御異議なしと認め,さよう決しました。  本件につきましては,さらに閉会中調査を継続することとし,議長にその旨を申し出ることにしたいと思いますが,御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 175 ◯飯野委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。  以上をもちまして,本委員会にかかわる案件の審査は全部終了いたしました。        ─────────────────────────── 176 ◯飯野委員長 なお,本委員会の審査結果報告書の案文につきましては,委員長に一任願いたいと思いますが,これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 177 ◯飯野委員長 異議なしと認め,そのように決しました。        ─────────────────────────── 178 ◯飯野委員長 この際,委員会を閉じるに当たりまして,一言御挨拶を申し上げます。  御案内のとおり,我々委員の任期は,今定例会をもって満了することになっております。この1年間,議案審査や県内,県外調査などの委員会活動に当たりましては,委員各位の御指導,御協力と,また川俣教育長さんを初めとする執行部の皆様方の適切な御説明,御案内によりまして,円滑な委員会運営を図ることができました。心から厚く感謝申し上げる次第であります。  21世紀を間近に控え,社会情勢が急速に変化する中で,我々委員も県民の負託にこたえるべく引き続き努力をしてまいりたいと思いますので,今後とも,執行部の皆様方におかれましても,委員各位から示された御意見等を十分配慮の上,個性と創造性に富む心豊かな人づくりを目指し,積極的な教育行政を推進されますようお願い申し上げ,まことに簡単ではありますが,お礼の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。        ─────────────────────────── 179 ◯飯野委員長 それでは,ここで川俣教育長から発言を求められておりますので,川俣教育長お願いいたします。 180 ◯川俣教育長 それでは,一言お礼の御挨拶を申し上げたいと思います。
     昨年の1月以来,飯野委員長初め,木本副委員長,そして委員の皆様には,本県教育の振興のためにさまざまな御指導,御助言を賜り,まことにありがとうございました。  21世紀を目前に控え,少子・高齢化,情報化,国際化など,教育を取り巻く環境の変化は著しいものがございます。このような社会に対応し,心豊かでたくましい子供たちを育成するため,家庭や地域社会と連携協力しながら,学校教育を一層充実させていく必要があると考えております。また,県民の意識が高まってきております生涯学習や芸術文化活動,さらにはスポーツの振興につきましても,力を入れていく必要があると考えているところでございます。  今後とも,委員の皆様からちょうだいいたしました御意見等を十分踏まえまして,本県教育行政発展のためになお一層努力してまいる所存でございますので,引き続き御指導,御助言を賜りますようお願い申し上げ,お礼の言葉とさせていただきます。まことにありがとうございました。 181 ◯飯野委員長 どうもありがとうございました。        ─────────────────────────── 182 ◯飯野委員長 以上をもちまして委員会を閉会いたします。  皆様方,大変長時間御苦労さまでございました。                 午後3時33分閉会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...